<高層ビル火災からの脱出>
高層ビルでの火災では、消防車のハシゴが高層階まで届かなかったことで、
これまでに数多くの犠牲者がでたケースが多かった。
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そこで高層ビル火災から命を守る屋上設置型、折りたたみ式エレベーター
「エスケープ・レスキュー」が開発された。
最大の特徴は、無線通信システムで遠隔操作が出来る事。
火災で、ビル全体が停電になってもバッテリーで稼動し、
5つあるゲージで各フロアへと、一斉に消防隊員を向かわせる事が可能。
150人を収容し、炎の熱を遮断して中に煙がこもらない安全な設計のため、
普及すれば高層ビル火災での生存率は飛躍的に高まるに違いない。
「エスケープ・レスキュー」を40階建てビルに設置した場合、
一式でおよそ2億2千万円。
だが、消防隊員が到着する前に、炎が迫ってきたら一体どうすればいいのか?
そんな時は、救命ベスト付き脱出ケーブル「ダブルエグジット」。
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自宅の壁に設置しておくと、イザという時、
救命ベストを装着し、窓から身を乗り出すだけで、
ワイヤーケーブルを巻いた本体が毎秒1mのスピードで地上に降ろしてくれるのだ。
気になる価格は、およそ55万円から。
又、空を飛ぶハイテク救助マシンの開発も進められている。
それが、空中ホバリングマシン「イーグル」。
機体に4つのプロペラを装着し、垂直に移動出来る為、
直接ビルの窓に横付けし、一度に30人を救助する事が可能になるという。
現在、試作機によるテスト飛行を終え、
実用化に向け、急ピッチで開発が進められている。
<飛行機事故からの脱出!>
一度に多くの命が危険に晒される旅客機の事故。
そこで考えられたのが、墜落時の衝撃による
肉体的なダメージを最小限に留める、「座席」を開発した。
それが、新型の「16G標準座席」。
新たに椅子の足の部分にバネを付けた事で、
重力のおよそ16倍の衝撃に耐えられるようになった。
現在、多くの旅客機がこの座席を採用している。
一方、小型機に合わせて開発されたのが、
機体を丸ごと吊り下げられる、「墜落防止用パラシュートシステム」。
座席に固定して装置のレバーを引くと、
ロケット噴射の力で、パラシュートが外へ飛び出し、機体ごと支えてくれる。
吊り下げられる最大重量は、およそ1・5トン。価格はおよそ40万円から。
簡単な加工で、ほとんどの小型機に装着できるとあって、
すでに1万個以上が売れているという。
<海難事故からの脱出>
もし乗船中の豪華客船が沈没する事となったら、生き延びられるのか?
そこで開発されたのが、カプセル型救命ボート、
「グラヴィティー・エスケープ・システム」。
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すでに、大型タンカーには設置されている、この救命ボートは定員40名、
わずか数秒で海面に脱出、燃えにくい素材で作られている為、
海底油田の掘削プラントなどにも設置可能。
価格は、1艘およそ600万円から。
現在、この「グラヴィティー・エスケープ・システム」を改良し、
大型客船に取り付けようという計画も進行中である。
いつ、何が起こるか判らない世の中を生き延びる為の
様々な最新脱出テクノロジー。
これからもその技術はますます進歩していくに違いない。
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