08/05/12 OA
子育てはヨロシク!ずる賢い鳥 カッコウの秘密
5月。韓国の田園地帯に、カッコウがやってくる。
そう、カッコウは渡り鳥で、繁殖のために南から飛んでくるのだ。
そんなカッコウの最大の特徴が「托卵」(たくらん)とよばれる習性。
彼らは、自分の卵を他の鳥の巣に勝手に産み落とし、ちゃっかり育ててもらうのだ。
そして、その托卵の被害にあっているのが、「ダルマエナガ」という小さな鳥。
しかし、何故バレないのか?
実は、ずる賢いカッコウは卵を産みつけたあと、
巣の中にあるダルマエナガの卵をひとつ盗んでいく。
こうすることで、数を合わせていると考えられているのだ。
托卵から11日後。
ひと足早くふ化したカッコウのヒナが、突然ダルマエナガの卵を背中にのせ、
外に放り出していくではないか?!
なんと、カッコウのヒナには背中に触れるもの全てを外に放り出し、
巣を独占しようとする習性があるのだ。
たとえ運よく、ダルマエナガの卵が、放り出されずにヒナになったとしても、
カッコウのヒナは、ダルマエナガのヒナを背中にのせ、
外に放り出してしまうのである。
ふ化から数週間後。
カッコウのヒナは、育ての親のダルマエナガよりも大きく成長。
もはやどう見ても親子とは思えないが、ダルマエナガは我が子と信じ、
一生懸命、育児を続ける。
こうして、1か月以上もの間、
赤の他人の子どもを手塩にかけて育ててきたダルマエナガ。
だが、カッコウのヒナはある日突然、あいさつも無しに飛び去ってしまうのだ。
あまりのあっけなさにボーゼンとするダルマエナガ。
そんな育ての親のことなどすっかり忘れ、
この若いカッコウは一人前の渡り鳥としてたくましく生きてゆくのである。