08/07/14 OA
アメリカ発 フライング パンプキン
アメリカ・デラウェア州ブリッジビルの広大な空き地に突如、出来た人だかり!
みんな揃って何を見上げているのか?すると!
大砲のような筒がゆっくりと動き始めた。そして・・・
何かを飛ばし始めたではないか!その正体は、なんとかぼちゃ。
実はこれ、年に一度、この地で開かれる『かぼちゃ飛ばし大会』。
参加者は手作りのかぼちゃ飛ばしマシンを持ち込み、カボチャの飛距離を競うのだ。
今や人気のかぼちゃ飛ばし大会。
そもそもは、鍛冶屋で使われている金床を投げていた。
だがそのうち、「金床は重くて疲れる」と、
そこらじゅうに転がっていた、かぼちゃを飛ばす事に。
初めは、ゴムやバネを使った簡単な器具でかぼちゃを飛ばしていたが、
いつしか参加者が集まるようになり、今では本格的な大会を開くまでになったという。
では、この大会のルールを説明しよう。
マシンは、形や動力によって7つの部門にわかれて戦う。
そして、部門ごとにかぼちゃを投げ、一番遠くに飛はしたチームが優勝。
優勝者には、みんなの憧れ栄光のかぼちゃトロフィーがもらえるのである。
【大回転部門】
会場に赤いトレーラーが到着。
荷台に乗っているのが、回転式かぼちゃ投げマシン「ディターミネーター」!
これは、電気で回る鉄のアームにかぼちゃを乗せてぶっ飛ばすというもの。
アームの長さは12メートル、これを高速回転させて飛距離を稼ごうというのだ。
しかし・・・彼らには越えなければならないライバルチームがある!
それが、過去5回も優勝している「バッド・トゥ・ザ・ボーン」である。
まず先行は、挑戦者の「ディターミネーター」
今回は、工業用の発電機を持ち込み、
かぼちゃを乗せたアームを超高速回転させる作戦。と、その時・・・
にぶい音がして回転スピードが落ちてしまった。
なんと、アームの付け根がねじ切れてしまったのだ。
思わぬマシンの故障で、残念ながら記録は0メートル。
それとは対照的に、優勝経験豊富な「バッド・トゥ・ザ・ボーン」は
バラバラに分解しそうになりながらも、かぼちゃを発射!
飛距離はぐんぐんと伸びていき、なんとこの部門最長となる718メートルを記録。
ディターミネーターを退け、大回転部門6度目の優勝を成し遂げたのだ!
【空気砲部門】
空気タンクの先に、長さ30メートルもの長い筒を付けた巨大エアガン。
これが、空気圧でかぼちゃを飛ばす、空気砲クラスの強豪「ビッグ・テン・インチ」
そして、この「ビッグ・テン・インチ」の宿敵が
2年連続、空気砲部門で優勝している「オールド・グローリー」
完成度が高く、かなりのパワーでかぼちゃを押し出すマシンだ。
だが、これらハイパワーマシンには、ひとつだけ弱点が!
それは・・・空気圧を上げすぎると、打ち出した瞬間、
かぼちゃが粉々に砕け散ってしまうのである。
そこで中には、その弱点を補って優勝を狙うチームが!
それがチーム「プア・アティチュード」
このチームは、オレンジ色のかぼちゃより、
白いかぼちゃの方が硬いことに着目。
たくさんの白いかぼちゃの上に自ら乗って、固さを調べ、
合格したものだけを選んで、鍵のかかる専用ケースに
本番まで厳重に保管しておいたのである。
試合はまず、かぼちゃにこだわる「プア・アティチュード」から。
見事、発射成功。記録は・・・760メートル。
かなりの飛距離だが、本人あまり嬉しそうではない。
実は、空気砲クラスでは、1000メートル越えをしなければ
優勝は望めないというのだ。
続いては、2年連続の優勝者に挑む「ビック・テン・インチ」
発射した、かぼちゃが、どんどん小さくなっていく。
結果は、なんと1163メートル。現段階でトップの記録をたたき出した。
そしていよいよ、2年連続のチャンピオンマシン「オールド・グローリー」が登場。
発射は成功、さあ気になる記録は・・・993メートル。
空気圧を押さえ手堅く行き過ぎたのか、まさかの敗退。そんな中、大波乱が!
遙々ミシガン州から参加したチーム「セカンド・アメンドメンド」が強烈な一発!
競技フィールドを超え、なんと、その先にある林の中へと消えていった!
これはかなりの飛距離が期待出来るが・・・
広い林の中に落ちたかぼちゃは、そう簡単には見つからない。
もし発見できなければ、記録は無効となってしまう。
と、その時、遂に発見!
なんと、その飛行距離は1182メートル!!
こうして、空気砲部門の優勝は
ミシガン州からやってきた「セカンド・アメンドメンド」に決定!
優勝トロフィーが初めてデラウェア州以外のチームの手に渡ったのだ。