北京オリンピックの開催国・中国で最も注目を集めている競技が、
『お家芸』と言われる『体操競技』。
だが、世界の檜舞台に立つ為には、子どもの頃から
熾烈な特訓に打ち勝つ『技術』と『精神力』が必要なのである!
湖北省・仙桃市にある『李小双体操学校』。
この学校の校長を務めるのが、1992年のバルセロナオリンピックと
1996年のアトランタオリンピックで『金メダル』を獲得した
『李小双(りしょうそう)』である。
彼は、金メダリストになった事で『国民的英雄』の座と同時に、
『豊かな生活』を手に入れた!
そんな李小双の姿に憧れ、彼の『体操学校』では100人以上の幼い子ども達が、
日々厳しいトレーニングに励んでいる。
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通常、『李小双体操学校』には約4歳で入学、9歳位までには卒業する。
そしてその後は、さらに上級レベルの特訓を行う
『特別選抜チーム』へと進むのが理想とされている。
だが、もちろん、誰もがその道を進めるほど簡単なものではない。
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『李小双体操学校』の中で、最年長の生徒が、9歳のキョ・ズイとテイ・タクヨウ。
彼らは、決して裕福では無い家族の期待を一身に背負い、
この学校へと入学して来たのだが、
これまで特別選抜チームに進むチャンンスは無く、
このままでは学校を辞める事になってしまう『崖っぷち』の状態にいる。
しかし、そんな彼らにも最後のチャンスがやって来た!
オリンピックへと続く、『特別選抜チーム』への登竜門と言える
『体操競技会』への出場が決まったのである。
ここでライバルチームを負かし、金メダルを取る事が彼らの絶対条件!
負けたら学校を去らねばならない!
そして『大会当日』。
ズイとタクヨウの2人の運命が決まる競技会が始まった。
『李小双チーム』は順調に各種目をこなして行ったが、
ライバルチームと僅差の「トップ争い」になってしまった。
最後の種目『跳馬』の結果次第では、順位が入れ替わり、
2位に転落してしまうと言う状況になってしまったのだ。
ところが、その一番大事な時に、この競技会で一番順調だったタクヨウが
致命的なミスを犯してしまう!
『跳馬』の着地に失敗し、「しりもち」をついてしまったのである!
これにより『李小双チーム』は2位に転落、
惜しくも銀メダルに終わってしまったのだ。
そしてその瞬間、9歳の『キョ・ズイ』と『テイ・タクヨウ』の2人の
オリンピックへの夢もまた、終わりを迎えてしまったのである。
わずか9歳で『将来の夢』を諦めなければならなくなった2人の少年。
一見、残酷な結果に思えるが、これまで厳しい特訓に耐えて来た2人は、
きっとまた、新たな世界で素晴らしい結果を出す事が出来るだろう。
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