インドの南に浮かぶ島国スリランカ。
その内陸部に広がるジャングルに、世界遺産『シギリヤ・ロック』はある。
切り立った岩の上には、1500年前に建てられた古代王国の宮殿。
人間たちも一度は忘れたこの古代遺跡を、ずっと守り続けているハチがいた!
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【世界遺産「シギリア・ロック」の全貌】
工事には7年もの歳月がかかったといわれるが、
どうやって大量のレンガや石を岩の上まで運んだのか、未だわかっていない。
岩山の中腹に作られた宮殿の入り口にはライオンが型取られ、
当時、訪問者たちは、その口の中へと入っていくように造られていた。
街は、シギリヤ・ロックを中心に左右対称に建物が並べられ、
家来や兵士など何千人もの人々が暮らしていたといわれている。
さらに、近くの湖から地下水路を引き、
噴水やプールに水が噴き出す仕掛けまでもが作られていた。
そして、最大の目玉は、『シギリヤ・レディ』と呼ばれる女性たちの壁画。
1500年前と変わらぬ、あでやかなその姿で我々の目を楽しませてくれる。
【世界遺産を守るハチ】
アジア南部に生息する、体長2センチほどの、大型のミツバチ。
彼らは1000年以上前から、シギリヤ・ロックに巣を作ってきたと考えられている。
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このミツバチたちは日当たりのいい、
高い木の上や岩場に巣を作る習性があるのだが、
それは、花の蜜を集める時、太陽の方向を基準にして
花のある場所を覚えて帰るためだといわれている。
それゆえ、シギリア・ロックに巣を作っているのだ。
時に観光客を襲うこともあるハチたちだが、
都を守ってきた兵士達の生まれ変わりと地元では信じられている。
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