世界まる見え!テレビ特捜部
09/01/26 OA
赤ちゃんオットセイドキドキ大冒険

南アフリカでは、夏となる11月。
スケルトンコーストの海岸は、
出産を控えたメスのミナミアフリカオットセイたちで埋め尽くされる。
すると、そんな中、一頭のメスが赤ちゃんを産み落とした。
黒い毛皮に覆われた体長70センチほどの可愛らしい赤ちゃん。
しかし彼らは、この世に命を授かるのと同時に様々な危険に晒され、
生まれてから数か月の間に、全体のおよそ3分の1が命を落としてしまうのだ。



生後10か月後。
オットセイは、体も一回り大きくなり、体毛も黒からグレーへと生え変わる。
そろそろ独り立ちする時がやって来たのだ。
これからは、広大な大海原で自らエサを探し、生き延びなければならない。
そんな若いオットセイの目の前に、カツオドリのヒナが!
すると、オットセイは、ヒナを見事一撃で仕留め、初めての狩りに成功した。
ところが、これが彼らにとって最も恐ろしい敵をおびき寄せることに!
それは、ホホジロザメ。
その姿を見た若いオットセイたちは、「ケルプ」の森に逃げ込んだのだ。
「ケルプ」とは、海藻の一種で、その根は岩底に着床しており、
葉はおよそ50mにも成長。
サメなどの大型魚は、体に海藻が絡まるのを嫌うため、この森に近づく事はない。
若いオットセイたちは、海で暮らしていく中で、狩りの腕前だけでなく
こうした知恵も学びながら、大きくたくましく成長していくのだ。



数年後。
若いオトッセイは、再びスケルトンコーストの海岸に戻ってきた。
彼らは、ここで世代交代をかけて、ボスとの一騎打ちに挑む。
そして、にらみ合いの結果、争いになる前に勝負は決し、
ついに若いオットセイが、新しいボスとなったのである。
すると、そんなボスの気を引こうと
メスのオットセイたちが、若いオットセイの体に噛みつき始めた。
新しく群れのボスになったオットセイは、一日に数頭のメスと交尾。
一回の繁殖期で50頭以上の子孫を宿す。
こうして、スケルトンコーストの海岸は、
また可愛らしい赤ちゃんオットセイによって埋め尽くされるのだ。


携帯サイト