09/02/23 OA
熱血カリスマシェフ ダメダメレストラン救出大作戦
イギリス・ヨークシャー州シルスデン。
この街に全く流行っていない、ダメレストラン<ボナパルツ>がある。
店内は閑古鳥が鳴き、シェフ達は暇を持て余し、
今やこのレストランは閉店の危機にまで追い込まれているのだ。
そんな店の窮地を救うべく、世界各地に高級レストランを手掛け、
ミシュランの星、計14個を持つ<ゴートン・ラムゼイ>がやってきた。
彼に与えられた使命は、「たった一週間でダメレストランを立て直す」こと。
<1日目>
ラムゼイはまず、ボナパルツの女性オーナー・スーに
店の状況を聞いてみると、ランチの客はたった2人だと言う。
そんな店の厨房を仕切るのが、21歳の若き料理長<ティム・グレイ>。
ティムは、異例の若さで出世を遂げた為、すっかり天狗になっていたのだ。
そんな彼の自信作、
[ホタテ貝とブラックソーセージのフライ・オランデーズソース添え]を
ラムゼイが試食してみると・・・なんと吐き出してしまった。
実はティム、うっかりミスで腐ったものを出してしまったのだ。
そこで、ラムゼイが冷蔵庫をチェックすると・・・
なんと腐った食材が、次々と出てきたではないか。
うんざりするほど不潔な厨房に、ラムゼイがついにブチ切れ。
激怒されたシェフ達は、厨房の大掃除をするよう命じられた。
<3日目>
二日がかりの大掃除を終えたこの日、
ラムゼイは店に客を呼び戻すために作戦を立てた。
それは、4日後の「バレンタインデー」を使って、客を呼び戻そうと言う作戦。
街中のレストランが賑わうこの日に、カップルや家族連れを取り込むことで
彼らの店の良さを知ってもらい、汚名を返上しようと考えたのだ。
まずは、街行く人に、ティム自慢の高級料理「ホタテのソテー」と
庶民の食べ物として馴染み深い「ビーフ&エールパイ」を食べ比べてもらう事に。
すると、全員がビーフ&エールパイを選んだのだ。
そこで、ラムゼイは店の料理コンセプトを変更。
安くて美味しく、素朴な料理が味わえる庶民的な店を目指すことに!
そこで、まず卵料理の基本「オムレツ」作りから徹底的に指導。
何度も作り直させ、ラムゼイの熱血指導は深夜まで続いた。
<4日目>
この日、二人は新作メニューの制作にとりかかった。
ラムゼイの厳しくもユーモア溢れる指導に、ティムの腕前も向上していく。
<6日目>
バレンタインデーの前日、オーナーのスーは予約の電話に追われていた。
実は、カリスマシェフのラムゼイが、
その日の料理をプロデュースするとの噂が評判をよんでいたのだ。
するとティムは、そのプレッシャーからか、日が迫るにつれ、
ナーバスになり、どこか精細さを欠いていた。そんな彼の姿にラムゼイは・・・
「出来ないなら料理長の座を降りるか?」と迫る。
すると「あなたがそうしたいのなら…」とうなだれるティム。
そこでラムゼイは、「バカ野郎!ここはお前の厨房だろうが!」と喝を入れ、
「『ここは、俺の厨房だ!』『ここを仕切れるのは俺以外にいない』って
答えるんだ!」と悟したのである。
<7日目>
そして、バレンタイン当日。予約客は店始まって以来の48名。
満席どころか、席を追加するほどの大盛況となった。
ボナパルツの命運をかけた、一世一代の大勝負が幕を開けた。
その頃、厨房では次から次へと飛び込んでくるオーダーに大忙し。
この状況に舞い上がってしまったティムは緊張のあまり、料理を焦がしてしまった。
するとラムゼイは、「落ち着け、みんなと会話をするんだ」と
的確なアドバイスでティムを励ます。
これによってティムは、徐々に落ち着きを取り戻した。
そして、全ての料理を出し終えると店内は客の笑顔で溢れかえっていたのだ。
閑古鳥が鳴いていたボナパルツは庶民に愛されるレストランとして
生まれ変わったのである。
<一ヶ月後>
ラムゼイが、抜き打ちで店を訪ねてみると、そこにはとんでもない光景が。
なんと、あのティムが料理をすることなくさぼっていたのだ。
さらに、冷蔵庫から出てきたのは、またもカビだらけの食材。
たった一ヶ月の間で、元のダメレストランに戻ってしまったのである。
落胆するラムゼイ。オーナーのスーは、店を一旦閉めるとの事。
イギリスのダメシェフは、イギリスのダメ犬よりもダメだった・・・