09/03/09 OA

MR&MRSウルフマン イギリス南西部ノースデボン郊外にある野生動物公園で、 7頭のオオカミの群れの中で暮らしているのは、 世界的に有名な動物学者「ショーン・エリス」。 彼はオオカミの生態をより詳しく理解するため、 オオカミの群れに入り、共に生活している。 そんな彼に、恋人が出来た。彼女の名前は、ヘレン･ジェフス。 現在ヘレンは、高級住宅地が立ち並ぶ優雅な一軒家暮らしを捨て、 ショーンの住まいである、小さなトレーラーハウスで暮らしている。 そんなある日、群れの唯一のメス・シャイアンが妊娠している事が判明。 だが、オオカミの社会では母親と群れのメスが、 互いに協力しあい、無防備になりがちな子供を敵から守ったり エサを与えたりしながら子供を育てる。 しかしこの群れにはシャイアン以外に、メスのオオカミが一頭もいない。 そこで、恋人のヘレンが、子育て役として、オオカミの群れに入る事になったのだ。 だが、群れの一員となるには、3つの試練を乗り越えなければならない。 『試練[1]母親になるシャイアンに子育て役としてその存在を認めてもらう事』 子育て役として重要なのが、エサの与え方。 シャイアンに口移しで、エサを与えられなければ、子育て役にはなれない。 そこでヘレンは、ソテーしたウサギの内蔵を噛み砕き、 口移しでシャイアンに分け与える事に… 最初は、その恐怖からエサを吐き出してしまうが、 その後、何度か繰り返していくうちに、見事成功したのだ 『試練[2]獲物を捕らえ、若いオスたちに自分の力を見せつける事』 若いオスたちに格の違いを見せつけるには、 上位の者が食べる内臓を死守する事が必須。 だが、食事時ともなれば、お腹がすいた若いオオカミは、 いつにもまして凶暴になる。 そんな中、ヘレンは、若いオスたちを威嚇し、 見事、内臓を死守する事が出来た。 これにより、若いオスたちに威厳を見せつけ、 その存在を認めさせる事が出来たのだ。 『試練[3]ボスグループに勇敢なオオカミであることを証明する事』 ボスグループは、これまでヘレンが接してきたオオカミとは 桁違いの強さを持つ。 彼らと接触するには、恐怖心を克服する強い精神力が要求される。 オオカミたちは、ヘレンを仲間だと認めると、 首筋を噛みつく仕草をする。これには、『自分を信用しろ』というメッセージが 込められていて、この時、身を引くと、首を食いちぎられる恐れあるのだ。 早速、１人でボスグループがいる、檻の中へ入っていくヘレン。 すると、ナンバー３の暴れん坊マッツィが、ヘレンに近づき顔をなめ、 ヘレンの首筋に鋭い牙をむけたのだ。彼女はひたすらこれに我慢し、 ようやく、群れの一員として認められたのである。 そして数日後、シャイアンが４頭の赤ちゃんオオカミを出産。 ヘレンは、子育て役として、噛み砕いた肉を口移しで赤ちゃんに与え、 シャイアンの育児を手伝っている。 こうして、『ウルフマン』と『ウルフウーマン』は、 オオカミ達との新しい生活をスタートさせたのだ。