世界まる見え!テレビ特捜部
09/04/27 OA
不思議な鼻を持つ男

中国・雲南省のレストランで働く、楊奇(よう き)さんは、
むせることなく、鼻でビールをガブガブ飲める「ビール鼻飲み達人」。
彼のパフォーマンス見たさに連日、店は大繁盛!
仕事が終わると大好きな牛乳を、これまた鼻でゴクリ。
そもそも鼻は、気管につながる空気の通り道。
空気以外のものが入れば、むせてしまうはず。ビールなどはもってのほか。
では、なぜ楊さんは大丈夫なのか。



番組は、楊さんを病院へ連れて行き、徹底調査。すると、驚くべき事実が判明!
そのポイントは、「喉頭蓋(こうとうがい)」という部分にあった。
実はこれ、我々の体にもあるもので、口から入ってきた食べ物などが
気管に入らないように反射的に閉じる、いわば「気管のフタ」。
これによって食べ物は気管に入らず、食道へ送られるのだ。
この喉頭蓋は、口から入った場合のみ反応するのだが、
楊さんの場合、連日鼻から様々なものを飲み続けた結果、
鼻から飲んでも、口から飲んだかのように、
喉頭蓋が反応するようになってしまったのだ!
そう、これこそが、鼻からビールを飲める理由だったのである。



すると調子にのった楊さん、「鼻に味覚がある」と言い出した。
醤油、砂糖、酢、塩をそれぞれお湯で割り、
目隠しをした状態で、鼻から飲んで味を当ててみせるという。
すると…見事全問正解!しかし、どうも疑問が残る。
そもそも味を感じるのは、舌にある「味蕾(みらい)」という器官。
もちろん鼻にはついていない。



そこで再び病院で調査。すると、意外な事実がまたまた判明!
なんと鼻から飲んだ液体はノドに流れ落ちる際、
わずかに舌の根元に触れていたのだ。
つまり楊さんが味を感じていたのは、鼻ではなく舌。
これじゃ普通の人と同じ。珍しくも何ともない。
この結果を伝えると、楊さんはいきなり無口に。
そして気まずい空気が流れるまま、番組は終了。
医師たちから「体によくない」との忠告を受け、楊さんは鼻飲みを封印。
新たな目標を探しているという。



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