アメリカ オレゴン州ベンド。
この街の郊外に、ひげを生やしている男性の姿でありながら、
おなかの大きい妊娠男性、トーマス・ビーティと
妻ナンシーは暮らしている。
出産予定日が間近に迫り、お腹にいるのは女の子と判明。
それにしても、なぜ妻ナンシーではなく、
夫トーマスが妊娠することになったのか?
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実は、トーマスは、元々は女性として生まれたのだ。
10代の頃から、
自分の内面に男性がいることを意識するようになったトーマスは
大人になると、自分が女性に惹かれていることに気づく。
そして1998年、24歳の時、
ナンシーと運命的な出会いをきっかけに、ついに性転換を決意。
男性ホルモンの摂取を始め、乳房の切除手術も受けたのである。
さらに、法的にも性転換を申請、それが認められ、
男性となったトーマスは、2003年ナンシーと結婚。
その後、二人は、子どもが欲しいと願うようになったが、
妻ナンシーは過去に手術で子宮を摘出しており、妊娠は不可能だった。
そこで、子宮と卵巣が残っていたトーマスが、子どもを産むことを決意。
こうして人工授精により、二人は赤ちゃんを授かったのである。
そして、2008年6月29日。
トーマスは、体重4220グラムの大きな女の子・スーザンを無事出産。
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現在、スーザンはすくすくと成長し、夫妻は子育てに追われている。
腹を痛めて産んだわが子を いとおしそうに抱く父トーマス。
彼はこれから父親として、家族を守っていく事を心に誓ったのだ。
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