09/09/07 OA
極悪美女! 塀の中のミスコンテスト
ブラジル・リオデジャネイロにある
<タラヴェラブルース刑務所>
。
ここはブラジル最大の女性刑務所で、332人の女性囚人が収監中。
日本の刑務所とは違い、囚人達の服装は自由で
教会や修道院幼児を預かる施設がある。
しかし、看守の数が少なく監視体制が行き届いていない為、
囚人同士の抗争や麻薬の売買などが後を絶たない。
そこで、所長の<マルコス・ピニェイロ>は、
囚人達が何か目標に向かって努力できる事はないかと考え、
ミスコンテストの開催を決意。
しかし、マルコス所長の斬新なアイデアに対して最初は、
囚人はおろか職員達にも全く受け入れられなかった。
それでも、開催する度にミス刑務所コンテストは
少しずつ盛り上がりをみせるようになり、
様々なメディアやモデル業界からも注目を浴びるように。
そして、2006年度で3回目を迎える今大会には、
50人の志願者の中から、12名の囚人達が選ばれた。
そして、大会に向け、有名デザイナーも加わり、
それぞれ本番で着るスタイルに合ったドレスをコーディネート。
美しく魅せる立ち居振る舞いなどもアドバイスする。
初めて着るドレスに喜ぶのは、殺人未遂で懲役18年の<アリーニ>。
しかし、その一方で
「ドレスの色や靴のデザインが気に入らない」と不満を言いだす者が。
さらに、囚人達の間にとんでもない噂が飛び交い始める。
出場者の中に、金で票を買っているという疑惑が持ち上がったのだ。
真相は、定かではないが、
その後もいくつかの問題が起きつつ、大会の日は迫る。
そして、この大会には前大会、
2005年度のミス刑務所<アナ・ポーラ>がゲストとして呼ばれる事に。
麻薬密売の罪で4年間服役した彼女はミス刑務所に選ばれた後、出所。
すぐに、エージェントとの契約が結ばれ、
自身の夢であったモデルの仕事が舞い込んでくるはずだった。
しかし、エージェントが突然倒産。
そんな彼女は、現在ベビーシッターの仕事で生計を立て、
前の夫との間に出来た7歳の息子とボーイフレンドと三人暮らし。
「まだ、モデルになる事をあきらめた訳じゃないの。」
と語るアナは、大会に向け、とびっきりのオシャレをするため、
いつもより奮発して、靴や洋服などを買い込む。
そしてコンテスト当日。
すると、この期に及んで喧嘩が発生するが、
どうにか仲直りした囚人達は、みんなで成功を祈る。
そして他の囚人達が声援を送る中、第3回・ミス刑務所コンテストが開催。
カジュアルな装いからフォーマルなドレス姿まで
自分をいかに美しく見せられるかが、審査のポイント。
華やかなドレスに身を包んだ囚人達は
自信に充ち溢れた表情で自らの魅力を存分にアピール。
若い頃から刑務所への出入りを繰り返している麻薬密売人のダニエル。
武装強盗のバチスタ。
そして、殺人未遂のアリーニが会場を沸かせる。
前回の優勝者・アナが登場すると会場のテンションも最高潮に。
そして審査結果の発表。
「第3回ミス刑務所はエントリーナンバー6番、ダニエルです。」
こうして今回のミス刑務所は、22歳のダニエルに決定。
アナから黄金のティアラが授与。
カメラマンや記者達に囲まれ満面の笑みを浮かべるダニエル。
しかし、その一方で落胆する者も。
笑うものもいれば残念ながら涙をのんだ者もいるミス刑務所コンテスト。
彼女たちから極悪の2文字が取れる日を願ってやまない。