2002年、「キム」と「ミッシェル」夫婦の間に誕生した「キーガン」。
彼は、生まれつき頭蓋骨が変形する『頭蓋骨縫合早期癒合症』という
病気だった。
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通常、乳児の頭蓋骨は脳が大きくなるのにそなえ、
隙間が空いているのだが、「キーガン」の場合、この隙間が最初から
閉じてしまっていた。
成長するにつれ、脳が大きくなると圧迫され、呼吸、睡眠、発育など
様々な面での問題を抱えることになるのだ。すでに、その症状が出始めた
「キーガン」は、1年半の間に2度の頭蓋骨手術を受けた。
2006年3月、「キーガン」に再び大手術を行うことに。
それは、「キーガン」の顔の中央部を前に引き出す手術。
6時間に渡る手術で、「キーガン」の顔面に骨を引き出す為のフレームが
固定された。ベッドに横たわる息子のあまりにも痛々しい姿に
泣き崩れる母親。1日1回鎮痛剤を投与しながら、顔を前に引き出すために
器具のネジを締めなければならない。これは、かなりの激痛をともなう。
この過酷な入院生活が続いた「キーガン」であったが、
予想以上の回復を見せた。
「キーガン」は予定より2週間早く退院。9週間後、ついにフレームを取り
外す日が来た。
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「キーガン」の顔は、顔の中央部が2,4cm前に引き出され、鼻筋が出来た。
「キーガン」自身もやはり、鼻が気になるらしく、
『本物の鼻ができた』とサングラスをかけて大喜び。
こうして、頭蓋骨が変形していた「キーガン」は、
彼を愛する両親と3人の兄妹に見守られながら、
5歳にして4回もの大手術を立派に乗り越えたのだ。
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