『ふしぎの国のアリス』の世界を料理で表現する男「ヘストン・ブルメンタール」。
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彼は、イギリスに3軒しかない、三つ星レストランの1つ、
『ザ・ファット・ダック』のオーナーで、世界屈指のカリスマシェフである。
彼は元々、『奇抜なアイデアを散りばめた独創的な料理』を得意としている。
[1]食前酒【『私を飲んで』ドリンク】
物語と同じ、キャラメル・バタートースト・カスタード・チェリーパイ・七面鳥・
パイナップルが一本で楽しめる夢の飲み物に仕上げるという。
それぞれの食材を牛乳で8時間煮込み、うまみエキスだけを集めてゼリーを作り、
『パイプ』のような容器に底から順番に6種類のゼリーを注ぎ込む。
味が混ざり合うことなく適度に固まり、
全ての旨みが次々と楽しめるドリンクなのだ。
[2]前菜【『ニセ亀』スープ】
ヴィクトリア朝時代からの高級スープである「ウミガメスープ」のニセ物を作る。
カメの代わりに「牛の頭の半身」を使って出汁を取り、ハムと野菜スープと
シェリー酒を加えグツグツと煮込む。それを懐中時計の型に流し込み固めてから
金箔で飾れば、物語に登場する『ウサギが持っていた懐中時計』のできあがり。
これをお湯で溶かせば、アリスのティーパーティーのワンシーンを凝縮した、
ファンタジーで美しいスープになるのである。
[3]メイン料理【食べられる虫の庭】
当時貧しかった労働者階級は、安くてタンパク質がとれる昆虫を食べていた。
そこでシェフは、コオロギを油で揚げ、「たまねぎとマヨネーズのソース」を
注射器で体内に注入。これをキレイに盛りつけるため、庭を再現したいと言い出す。
乾燥ブラックオリーブを砕いて「土」に見立て、じゃが芋でできた「小石」を配し、
先ほどの昆虫をてんこ盛りにして、『食べられる庭園』を作り上げた。
[4]デザート【ゼリー&アイスクリーム】
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ヴィクトリア朝時代の上流階級が好んだ、観賞用の『特大ゼリー』を再現。
ちょっと動かすたびプルプルと揺れる姿は、観客を魅了した。
デザートとして、イチゴとニワトコの果汁で作られ、
中にアイスクリームが入ったゼリーも振る舞われた。
見事"風変りなティーパーティー"は成功を収め、料理を味わったゲストたちは
「アリスになった気分で刺激的な体験が出来た!」と大満足だった!
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