10/03/22 OA
片腕のサーファーガール
「ベサニー・ハミルトン」は、<ハワイ・カウアイ島>に暮らす、女の子。
サーフィンをやっていた両親の影響で、彼女自身も5歳でサーフィンを始め、
7歳になると、1人で波に乗れるようになった。
「ベサニー」はすっかりサーフィンの魅力に取り付かれ、みるみるうちに上達。
彼女のサーフィンはダイナミックで、周囲のライバル達からも憧れられるほど。
日を追うごとに実力をつけ、アマチュア大会でもたびたび賞を獲得。
周囲の期待も高まり、本人もまた、『プロのサーファーになりたい』と
言うようになっていた。
しかし、2003年10月31日、
波のいいビーチでサーフィンをしに出かけていた「ベサニー」に悲劇が起こる。
沖へ出て、片腕を水の中に入れ、ボードの上で波を待っていた彼女を、
体長4mの巨大なイタチザメが襲ったのだ。
この事故でどうにか一命は取り留めたものの、肩から先の左腕を失って
しまった。
誰もが、「ベサニー」はもう二度とサーフィンができないと思った。
しかし、彼女は決してくじけていなかった。
『もう一度サーフィンがやりたい』という強い想いが、彼女を奮い立たせ、
自分でできる事はすべて自分で行おうと工夫をこらし様々なことに挑戦した。
そして事故からわずか1か月後に、「ベサニー」は、ついに海に戻ってきた。
最初はバランスがとれず、ボードに乗ることさえできなかったが、
何度も挑戦し続け、ついにテイクオフ。
次第に感覚をつかんだ「べサニー」は、以前と全く変わらない、
豪快なサーフィンをみせるまでになった。
この奇跡の復活劇は大きな話題となり、いつも笑顔を絶やさぬ「ベサニー」は、
ニュース番組などに取り上げられるだけでなく、
若者に人気のバラエティ番組にも出演し、多くの人に勇気と感動を与えている。
彼女はいつも、この言葉を口にする。
『夢を諦めないでください』
現在彼女は、プロとして大活躍している。