世界まる見え!テレビ特捜部
10/05/31 OA
カブトガニ!人類を救う驚くべき能力

『生きた化石』と呼ばれ、およそ2億年もの間生き続けてきた『カブトガニ』。
そんな『カブトガニ』が現在、医療の世界で脚光を浴びている。
『カブトガニ』に流れている血液は銅が含まれているため色が青い。
しかしこの血液にはすごい能力が備わっている。
『カブトガニ』の血液中にある細胞は、大腸菌などの細菌を感知すると、
それらをゲル状に固めるタンパク質を発生するというのだ。
そのため、『カブトガニ』の血液は、大腸菌やサルモネラ菌を発見する
手段として、また、食品の衛生管理の手段として用いられている。
さらに人間の体に投与することで「ガンの早期発見」や「エイズウイルス」の
増殖を抑制する作用があるというのだ。
血液を採取した『カブトガニ』は生きたまま海に戻され、3か月後には
元通りになるという。



人間以外にも『カブトガニ』を必要としているのが、『コオバシギ』という
小さな鳥。<南米>の最南端から<北極>まで、およそ1万3千kmを
移動する。この『コオバシギ』はその旅の途中、タンパク質が豊富な
『カブトガニ』の卵を食べるのだ。
そのため『カブトガニ』が一度の産卵期に産む8万個の卵のうち、
大人になるまで生きながらえるのは10匹程度。
一見少ないように思えるが、自然界ではバランスがとれているのだ。



しかしこの『カブトガニ』は、近年数が大きく減少している。
その原因のひとつは、「環境の変化」。
2億年以上も生きてきたカブトガニの生活環境が、海岸の開発により激変し、
産卵できる場所が減少してしまったのだ。



『カブトガニ』は2億年という太古の昔から生き抜き、人類の未来のために
様々な恩恵を与えてくれることが分かってきている。
だからこそ、絶滅の危機に追い込んだ我々人間が、彼らを救わなければ
ならないのである。



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