ユニーク棺桶
<ガーナ・アクラ>には「棺桶の専門店」があり、ユニークな棺桶がいくつも
製作され、これらの棺桶が実際の葬儀で使われている。
これはガーナ人の中でも、とくに「ガ族」と呼ばれる民族だけに伝わる、
古くからの風習なのだ。
そのデザインは、亡くなった人にゆかりがある形が多く、例えば、豚を飼っていた
農家なら『豚の形の棺桶』、機関車が好きだった人には『機関車の形の棺桶』、
チキンが大好物だった人のための『ニワトリ型の棺おけ』といったものが製作
される。
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値段は、日本円でおよそ3万円から7万円。
平均月収が5〜6千円の<ガーナ>では、一生に一度の贅沢と言えるだろう。
葬儀の風習
「ガ族」の漁師たちの葬儀では、棺桶は魚の形の物を使う。
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まず家の中にカラの棺桶を設置。すると、悲しみにくれる家族の横で、参列者が
いきなり棺桶の周りをぐるぐる回る。
そして、3人いる奥さん達はまだベッドに横たわる遺体に、「早く漁に出なさい!」
などと、説教をする。
これは、あたかも故人が生きているかのように振舞いながら悲しみを表すという、
ガ族の『葬儀の風習』のひとつなのだ。
その後、納棺がすむと棺を御輿のように掲げて町中を練り歩く。
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いよいよ墓地に到着。いよいよ埋葬…と思いきや次々にアクシデントが発生!
一人の男が「この墓穴には、悪霊が取り付いている」と言い出したため、
新しく墓穴を掘ることになってしまったのだ。
しかも、その掘った墓穴が小さく、魚型の棺おけが入らないという。
すると何のためらいもなく、棺の尻尾をガンガンけとばし、折ってしまった。
こうして無事!?、埋葬は終了したのであった。
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