世界まる見え!テレビ特捜部
10/10/04 OA
クリスマス島 不思議な不思議なアカガニ大移動

<オーストラリア・クリスマス島> では11月中旬、大きさ10センチほどの『アカ
ガニ』が1億匹以上も姿を現す。そんなアカガニの生態に密着した番組を紹介する。
普段、森暮らすアカガニだがこの時期になると、オスが約7キロの道のりを
1週間かけて海へ向かう。だがその途中で、強力なハサミを持つヤシガニに、
食べられてしまうアカガニも多い。
島民たちは道路に壁を作り、カニ専用道路を設置。それでもアカガニは専用道路
を乗り越え、家の中までに入ってくる。そんなアカガニに島民たちは嫌な顔ひとつ
せず、カニを保護しながら共存している。
さらに、道路にも横断するアカガニがあふれている。あまりの多さにやむを得ず、
轢いてしまう場合も…。すると轢かれたアカガニを仲間のアカガニが食べてしまう。
こうして、大移動のエネルギーにしている。



1週間後、海に辿り着いたオスのアカガニは、近くの森に移動し産卵に重要な巣穴
を掘り、メスの到着を待つ。オスたちは良い場所を確保しようと熾烈な巣穴争奪戦
を繰り広げる。
数日後、メスのアカガニが到着すると、オスはメスに抱きつき交尾を始める。
そしてオスは、再び森へ帰って行く。一方メスは、巣穴で産卵する。



2週間後、お腹に10万個という卵を抱えたメスが、大群で海辺へ移動していく。
その姿は、まるで赤いカーペットを敷いたかの様。
そして満潮時、メスが卵を海に産み落とす。波に合わせて身体を振り動かすメス。
強い波に絶えながら、過酷な産卵を朝まで続ける。この時、数え切れない程の卵で
海が黒く濁る。そしてメスもまた、再び森へ帰っていく。

海に放たれた多くの卵は1時間で孵化し、3時間後には元気に泳ぎ始める。
2か月間、海で過ごしたアカガニの子どもは、陸に上がり森へと移動する。
しかし、このガニ達がどのようにして森へ戻るのか、わかってはいない。こうして
繰り返され、アカガニ達は再び故郷の海へ向かい、クリスマス島を赤く染める。



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