世界まる見え!テレビ特捜部
10/10/04 OA
生か死か 悪夢のハンティング

<アメリカ、モンタナ州南部>にそびえる<ホースシュー山>。
18歳の「ブラム」は、父親や友人と共にヘラジカ猟に来ていた。「ブラム」に
とって初めてのハンティングであったが、仲間と離れ、森の奥へと分け入った。



すると突如、巨大な『グリズリー』が現れ、猛然と「ブラム」に襲いかかってきた!
体重400キロ近い猛獣の前に抵抗もむなしく、鋭い爪と強靭な牙で肉体を削ぎ
取られてしまった。しかし「ブラム」は一瞬の隙をつき、傍にあった銃でグリズリー
を射殺することに成功した。



どうにか一命をとりとめたものの、頭からは大量の出血、左太腿の肉は大きく
削がれ、骨や血管が剥き出しになっている。救助を求めて下山しようにも、たった
一歩を踏み出すだけで、全身に激しい痛みが駆け抜ける。おりしも訪れた嵐を
前に、「ブラム」はなすすべもなかった。



そんな中、たまたま同じ山に「ブルース親子」が狩りに来ていた。彼らは、雨に
濡れた銃が壊れていないかどうか、試しに撃ってみることにした。
するとこの銃声を、幸運にも「ブラム」が聞いており、「ブラム」は助けを求め、
同様に銃を撃った。この銃声をキャッチした「ブルース」が、音を頼りに歩いて
行くと、そこには全身血まみれの体で立ち尽くす「ブラム」の姿があった。



「ブルース」は、「ブラム」を背負ってキャンプまで運ぼうとするが、足場の悪い
山道を歩くのは困難を極め、気温の低下のために体力にも限界が近づいていた。
「ブルース」は、祈るような気持ちで、SOSを表すための銃の引き金を引いた。



すると、またも幸運なことにこの銃声を聞きつけた「アンディ」という男が、仲間と
ともに救助へ現れた。偶然にも外科の医師だった「アンディ」は「ブラム」に
応急処置を施そうとした。だが「ブラム」の太腿はガス壊疽に侵され始めていた。
これは、バクテリアによって作られた猛毒が皮膚や血管を破壊し、筋肉組織その
ものを壊死させる症状で、このままガス壊疽が進行し動脈破裂を引き起こせば、
確実に死に至る。「アンディー」は必死の処置を続けた。



そこへ、ようやく救助の要請に向かった仲間のヘリコプターが到着。すぐさま
「ブラム」は病院へ搬送され、医師達の治療が施された。
18日後、意識を取り戻した彼は、奇跡の生還を果たし、更に2か月後、元気な姿で
乗馬をするまでになり、大ケガを負った左足にも何の後遺症もなく回復にむかって
いる。



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