<イギリス・ヨークシャー>に住む青年「ジョナサン・ランカスター 25歳
(愛称・ジョノ)」は『トリーチャー・コリンズ症候群』と言う
顔の骨に発育不全を持って生まれた。
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ジョノと養母ジーン |
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トリーチャー・コリンズ症候群は、1万人に1人の新生児に見られ、多くは突然変
異によるものと言われており、症状は顔に集中する。胎児の時から頬骨などの成長
が不完全な為、目尻が垂れ下がり、頬がくぼんでしまう。更に、耳の形が不完全な
為、難聴になるケースも多い。そんな顔立ちから歩いたり、話したりなどが
出来ないのでは?と言う誤解を受ける事も多いと言う。しかし、トリーチャー・
コリンズ症候群の人は何でも出来る。その事を、ジョノは世の中の人にもっと
知ってもらいたいと思っているのだ。
1984年生まれのジョノは、その顔立ちに驚いた母親に育児放棄され、生まれた
翌日に、養護施設へ預けられた。以来、実の母の顔を一度も見ずに施設で育ち、
5歳の時、現在も一緒に暮らす「養母のジーン」に引き取られたのである。
ジョノは養母ジーンのおかげで今日まで幸せな日々を送ることが出来たのだ。
更にジョノには「ローラ・リチャーズ 19歳』という恋人も出来た。
そう、ジョノの人生は今、最高に充実しているのだ。
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ある日、ジョノとローラはテレビの対談番組に出演。2人はトリーチャー・
コリンズ症候群の事を分かってもらいたいと言う気持ちで
2人は快く出演した。ジョノがテレビに出演した理由は、もう一つあった。
それはジョノには"元気にやっている自分の姿"をテレビで見た実の両親が、
連絡して来てくれるかもしれないという期待があったのである。そして、
養子縁組をした協会にも実の親に連絡してくれるように頼んでいる。
それからのジョノは、同じトリーチャー・コリンズ症候群に悩む人たちに会い
に行ったり、小学校でトリーチャー・コリンズ症候群の事を分かってもらう為
の講演を開いたりと、精力的に行動した。小学校で子供たちの人気者になった
ジョノは『とても感動し、嬉しかった』と語った。
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同じ症候群をもつ少女 |
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そして数日後、養子縁組協会からジョノに電話が入った。
実の両親と会える事を期待したジョノだが、結局、母親は"会いたくない"と言う
返事をしたのである。養母ジーンの胸で号泣するジョノ。しかし彼は決して実の
母親を恨むような事はしなかった。養母ジーンと恋人のローラに出会えた事に
感謝し、更に"今、幸せな自分"を産んでくれた実の母親にも感謝しながら、
これからも生きて行こうと決意したのである。
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