トルコの首都<アンカラ>にギネスにも認定された身長"2メートル46、5
センチ"の世界一背の高い男「スルタン・コーセン」が暮らす。そんな彼を悩
ませるのが、身につけるものの調達なのだ。
店にある一番大きい靴も、彼が履いてきた靴にすっぽりと入ってしまうほど。
スルタンの足のサイズは"36.5センチ"。この足の大きさもギネスでも
世界一に認定されている。
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彼の症状は『巨人症』と呼ばれている。これは、体の成長にかかわる脳下垂体
にできた腫瘍から成長ホルモンが過剰に分泌される病気。これにより骨や体、
内臓器官などの成長が著しく促進される。このまま体だけでなく心臓も肥大し
続ければ、心不全で死に至る可能性がある。そのため、一刻も早く成長ホルモ
ンを分泌する原因を突き止めなければならない。
昨年9月17日、スルタンは世界一背の高い男としてギネス記録に認定された。
以来、世界中のマスコミから取材のオファーが殺到した。そんなスルタンの通
訳をつとめているのが、ギネス社の「ケリー・ガレット」。スルタンは、彼女に
すっかり打ちとけ、これまで誰にも話したことがない自分の夢を語った。
それは、結婚して、幸せな家庭を築きたいということ。
すると、そんな彼に友人の紹介で、女性とレストランでの会食の席が設けられ
た。これがスルタンにとって人生初のデート。
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しかし、次第に会話をはずませていくと、いきなり結婚を申し込むスルタン。
その結果、スルタンの恋は、はかなく終わってしまった。
そんな恋に破れたスルタンのもとに、思いがけない朗報が。
アメリカ・バージニア大学にある最先端の医療設備で、スルタンの脳を
見てもらえることになったのだ。
検査結果が出るまでの間、スルタンは「ジョージ・ベル」という男性を訪ねた。
彼は2メートル34センチの長身で、看守の仕事をし、19歳の時に腫瘍摘出
手術を行い、巨人症を克服したという。ジョージは現在、恋人と共に充実した
毎日を送っている。スルタンはジョージと会って話し、背が高いのもいいと思
えるようになった。
その後、MRIの検査結果で、スルタンの脳に新しい腫瘍が発見された。
今後、"ガンマナイフ"と呼ばれる特殊な放射線療法で腫瘍を破壊し、
成長ホルモンを制御する投薬治療を行っていくことになった。
スルタンが近い将来、健康な体になり、結婚相手を見つけ、
幸せな家庭を築く日が来るはずだ。
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