世界まる見え!テレビ特捜部
11/01/03 OA
ギ一獲千金 超過酷アラスカのカニ漁

冬の味覚の王様の「カニ」は、漁師たちが荒れ狂う冬の海に立ち向かいながら、
必死に収穫している。この『世界で最も過酷な仕事』と言われる<アラスカ>の
「カニ漁」に密着し、荒くれ男たちの生き様と様々なトラブルをご紹介。
<ベーリング海>の海底は栄養が豊富なため、世界でトップクラスのカニの漁場。
ここに面する港町<ダッチ・ハーバー>には、毎年冬になると、一攫千金を夢見る
荒くれ者たちが押し寄せてくる。5日間のカニ漁で最大5万ドルという高額収入が、
男たちを惹き付けてやまないのだ。それだけ危険も大きく毎年のように犠牲者が
出ているが、荒くれ者にとっては、そんな危険さえも魅力なのだ。

漁に使うのは海に沈めてカニを捕るための、重さ360kgのカゴ。
これを数日間の内に250個も船に積み込まなければならず、さらに、作業は夜も
眠らずに行われるため、初心者たちは、ここでカニ漁の厳しい洗礼を受けるのだ。

漁の解禁日。カニをどこで獲るかは早い者勝ちなので、少しでもいいポイントを
狙って船を走らせる。
この間に、経験の浅い船員たちは『エサの準備』に追われる。まず機械で『冷凍
ニシン』を粉々に砕き袋に詰めて、タラ1匹と一緒にカゴの中に吊るす。ニシンの
においでカニを引き寄せて、タラでカニを逃がさないようにするのだ。エサをつけ
られたカゴは、特殊な装置で、次々と海の中へ沈められていく。カゴの外側には
カニの入り口があり、ろうと状になっていて、入りやすく逃げにくい作りになっている。
沈められたカゴは、8時間から24時間後に引き上げられ、報酬はカニの獲れ高に
応じて決まる。彼らは漁の間、ほとんど眠らずに働き、こうした作業を繰り返す。
過酷な労働環境に加え、さらなる脅威が彼らを襲う。
冬の<ベーリング海>の気温は、常に0℃を下回っており、海水が氷になる。若い
船員たちはその氷をハンマーで割って回る。割っている最中にも、すぐに次の氷が
固まり、きりがない。

疲労が限界に達した時、新人船員をアクシデントが襲い、海に落ちてしまった。
一度でも見失うと、夜の海では2度と見つけることはできない。ロープを投げて
なんとか救出するも、新人船員の体は冷え切っていた。
30分後、船室へと運ばれた新人船員は無事に回復。ほっとしたのか、先輩達の
目にも涙が見える。

過酷な時間を共にするだけに、男たちの絆は強い。厳しい極寒の海で、荒波に
もまれながら、過酷な労働に挑む男たちは、そこにカニがある限り、戦い続ける
のだ。

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