世界まる見え!テレビ特捜部
11/01/17 OA
アフガニスタン熱狂!スター誕生テレビ

<アフガニスタン>は1996年〜2001年まで「タリバン」がほとんどの
地域を支配し、音楽を聴くことや、踊ることが禁じられ、テレビも自由には
見られなかった。
しかも女性は教育や労働が認められず家から出ることさえ、ままならなかった
のだ。だが2001年にタリバンが崩壊し、その生活は大きく変わった。

そんなアフガニスタンで人気となったのが、トロTVが放送する『アフガンス
ター』。一般の参加者たちがスターを目指すオーディション番組。
優勝賞金は5000ドル!これはアフガニスタンの平均年収のおよそ10倍!

そして優勝者を決めるのは一般視聴者。
携帯電話を使ってお気に入りの参加者に投票するのだ。
アフガニスタンの若者たちにとっては初めて触れる民主主義でもあり、
この番組が受け入れられている理由のひとつだ。
さらに話題となっているのが女性の参加。タリバン時代には考えられなかった
ことだ。
「セタラ」はイスラム教の戒律が厳しい町、ヘラートの出身。
「リマ」も戒律の厳しいカンダハール地区出身の女性。
地元では、女性は黒いベールで顔を隠さなければならなかったが、
首都カブールでは顔を隠さなくても大丈夫と聞き、驚いているようであった。

セタラ

リマ

「ラフィ」は甘い歌声で女性と子供に絶大な人気を誇るイケメンで優勝候補の
ひとり。ライバルのハミードは幼い頃から民族音楽を学んできた実力派。
地元の有志による応援団がポスターやチラシを作りキャンペーン展開している。
テレビの修理屋さんは『アフガンスター』のおかげで
テレビの修理依頼が増えたという。

残る参加者が7人となった『アフガンスター』。この日、女性参加者の「セタ
ラ」が脱落。すると彼女は最後のステージで曲に合わせて激しく踊り、
さらにベールまで外してしまったのだ。イスラム社会では、
かなり大胆な行為である。

1週間後、「セタラ」の出身地ヘラートの元知事だった「イスマイル・ハー
ン」が「セタラ」と『アフガンスター』を痛烈に批判。ヘラートの住民も彼女
の行動に否定的、中には「殺されるべきだ」とまで言う男性も。

数日後、「セタラ」はカブールのアパートを追い出されてしまい、
命の危険があるにも関わらずヘラートの実家へ戻ることに。
彼女はしばらく実家で暮らし、もう一度、夢を叶えるチャンスを待つつもりだ。

決勝戦。勝ち残ったのは、「ラフィ」と「ハミード」。
大勢のファンが見つめる中、今回の優勝者はラフィに決定した

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