『海賊』が出没する事で有名になってしまった<東アフリカ・ソマリア>。
20年間も内戦が続くこの国で、人々はどんな生活を送っているのだろうか?
デンマーク人ジャーナリスト「ラスマス・クラス」が潜入取材を行った!
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右 ラスマス・クラス |
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街中が瓦礫の山と化している<首都・モガディシュ>。立ち並ぶ建物は全て廃
墟のようにボロボロだ。ホテルの出入口には鉄骨製の扉と、銃で武装した兵士
まで配備されている。宿泊客を狙った誘拐事件が多発しているからだ。
ホテルのフロントではレンタカーと一緒に護衛の兵士の手配まで出来る。4人
の兵士を雇って、ラスマスも本格的に取材を開始した。
現在、<首都・モガディシュ>では、ほとんどの都市機能がストップしている。
水道の蛇口から水は出ず、多くの人々は道に溜まった雨水を飲んでいる。
回収されず、積み上げられたゴミの山では、学校に通うことのできない貧しい
家庭の子供たちが、残飯や売れそうなものを探している。
廃墟となった土地で、やっと生きている人々の数は60万を超えると言う。
続いて「ラスマス」は、外国船を襲い、その国に莫大な額の身代金を要求する
事で悪名高い海賊に、直接取材を行う事にした。
やって来たのは海賊の拠点がある<エイル村>。ここでラスマスは海賊の一員
の男と接触!彼らの犯罪の手口を聞き出す事が出来た。
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更に「ラスマス」は<エイル村>で、ニュースではあまり報じられないソマリ
アの"知られざる現状"を聞き出す事が出来た。元漁師だと言う男性によると
以前<エイル村>は漁業が盛んな村だったのだが、ある時、その海に外国船が
やって来て、魚を根こそぎ獲って行くようになったと言う。しかもそれだけで
は無く"産業廃棄物を投棄する外国船"まで現れるようになったと言うのだ。
その為、ソマリアの漁師たちは仕事が出来なくなってしまった。外国船に文句
を言うと、命まで奪われた事もあったと言う。
以来、"漁の出来なくなった漁師たち"は『海賊』になって行った。
国民を守る政府が存在しないソマリアで、人々は様々なモノと戦っている。
この終わりの見えない戦いは、今、この瞬間も続いている。
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