11/10/31 OA
アテンションプリーズ 空港で見ちゃった!最新お客様事情
<オーストラリア南部>のメルボルン空港。空の旅は天候などの影響で、発着が遅れ
たり、欠航になる事もしばしば。
航空会社『タイガーエアー』のカウンターではひとクセ在りそうな夫婦「ジョニー」
と「ローズ」が、6時間も遅延していることに大激怒。汚い言葉を連発してスタッフ
をののしる。元々『タイガーエアー』は、航空運賃が通常の3分の1という格安で
ある反面、飛行機が遅れた時の補償などは、ほとんど準備されていないのが当たり前。
もちろんその事は利用客にも伝えてあるのだが、興奮した夫妻の怒りは静まることは
なく、カウンターを占拠して大騒ぎ。
「チェックインしないのなら、払い戻しもできますが…」とスタッフに言われても、
「友人の結婚式はキャンセル出来ない!」「待ち時間の食事代、酒代はどうする!」
と相変わらずもめにもめている。これ以上周囲の客に迷惑を掛けられないと、遂に、
タイガーエアーのスタッフは、警察に通報。警察に怒られ、一気に大人しくなった
夫婦はスタッフに謝罪。飛行機に乗せてくれると聞き、一気にご機嫌が戻った2人は、
フライトまでの3時間を楽しくお酒を飲んで過ごした。
<シドニー>から<メルボルン>のおよそ800kmを40ドル以下(約3000円)という
格安料金で運行する『タイガーエアー』では、格安ゆえにこんな問題も発生する。
<シドニー>から一人旅でやって来た「エリザベス」は、浮いたお金で大きな
『スーツケース』を50ドルで購入。そこに衝動買いした洋服やお土産を詰め込み
空港にやって来たが、彼女の荷物は27kgにまでふくれあがっており、預け荷物の上限
15kgを遙かにオーバー。その追加料金180ドルを請求されてしまった。彼女は追加
料金の制度を知らなかったのだ。
すると彼女はロビーの真ん中で荷物を広げ、気温27℃の中、買ったばかりの厚手の
ジャケット着込み、革のブーツを履き、担げる荷物は担げるだけ担ぎ、大して必要
ではないお土産をロビーのお客に配りまくることで荷物を縮小化。その甲斐あって、
7kgオーバーまでに減量。追加料金105ドルに抑えることに成功したのだった。
一方、1人の女性と幼い子供たちは、<ゴールドコースト>行きの最終便が欠航に
なったというアナウンスに呆然とたちつくしていた。実は彼ら、本当は3日前の
飛行機で初めての家族旅行に出発するはずが、それが欠航になり、おとといも昨日も
ずっと空席が出ず、やっと今日にこぎつけたという経緯があるのだ。現地のホテル代
も全額入金済みで、旅行を中止することもできない…。
すると翌日。この家族のあまりにも辛い事情を知った『タイガーエアー』が、優先的
に座席をキープ、<ゴールドコースト>行きの便に乗れることになったのだ。
4日も足止めをくらい、後から合流するはずだった父親と一緒に出発する羽目に
なりながらも、家族全員、笑顔で出発した。