イギリス北西部の小さな町<アクリントン>。
「マンディー・セラーズ」は1975年、通常の赤ちゃんの2倍もある変形した大きな
足を持って生まれた。成長するにつれ、足はさらに巨大化する。それでも彼女は、
他の子供たちと同じように生活し、現在は誰の介護も受けず一人で暮らしている。
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そんな「マンディー」が、突然左足に激痛を訴え、病院に搬送された。左足にできた
潰瘍が細菌に感染し、危険な状態に陥ってしまったのだ。助かるには、左足の膝から
上を切断するしかなく、5時間半の大手術に挑戦。どうにか一命は取り留めた。
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5か月後には退院ができるまでに回復。退院後は立つことができないため、自動車に
乗るにも一苦労。だが、運転しているときは自由を感じることができるという。
さらに1か月たつと、車イスながら、ほとんどの事が一人でできるようになった。
しかし彼女は、「もう一度自分の力で歩けるようになりたい」と考えるようになり、
義足を作ることを決意。しかしマンディーの体重は、肥大した足のせいで113kgも
あるため、義足にも強度が必要であり、さらに肥大し続ける足に対応できなければ
ならない。そこで、大きさに合わせて調節できる『編み上げ』のついた義足が作られ
ることになった。
いよいよ完成した義足を試着する日。身体を大きく揺らして勢いをつけて、なんとか
立ち上がることができ、さらに自力で歩くことができた。もう一度歩けるようになり
たいという気持ちが、彼女を突き動かしたのだ。
いつか歩けるようになると信じて、強く前向きに生きてきたマンディー。これから
どんな困難が待ち受けていようと、彼女ならきっと乗り越えてゆくことだろう。
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