内戦や民族対立によって、アフリカの子どもたちが傷ついている。
そんな子どもたちの笑顔を取り戻そうと一人の男が立ち上がった。
彼の名は、イギリス人の「ポール・クラーク」。
勤めていた広告代理店を辞め、10ポンドの寄付に付きサッカーボールを一個、
プレゼントする団体を立ち上げた。
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2006年、サッカーボールを贈る旅は、アフリカ南東部のマラウイから始まった。
各地の学校を回り、子どもたちに新品のボールを手渡す。子どもたちは大はしゃぎ。
先生に話を聞くと、サッカーボールで遊ぶために、学校へ来る子どもたちが
増えるかもしれないという。こうして、マラウイに3000個以上のボールを配った。
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【2007年 アンゴラ】
この国では、子どもたちにボールを手渡すと、なんといきなり奪い合いを始めた。
実はアンゴラ、30年近くも内戦が続いていた国。こんな環境で育った彼らにとって、
欲しい物は力づくで手に入れるのは当たり前のことだった。
さらにポールは、地雷で手足を失った子どもたちのサッカーチームにもボールを贈る。
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【2009年 ルワンダ】
かつて民族紛争によって、数十万人が犠牲となる大虐殺が起きたルワンダ。
今は内戦も収まったが、生活の為、国外へ兵士として働きに行く少年たちがまだ多い。
そんな子どもたちは、心に傷を抱えたまま帰ってくる。
そこで、地元チームと元少年兵チームの親善試合を開催した。
辛い過去を抱えた元少年兵たちも、試合中は夢中でボールを追いかけていた。
【コンゴ民主共和国】
さらにポールは、内戦真っ只中の<コンゴ民主共和国>へ足をのばす。
これまでに500万人以上が命を落としているというコンゴの内戦。
そんな悲惨な戦争の被害にあった子どもたちを集めた養護施設を訪れることに。
中には、目の前で両親を失い、深い傷を心に抱えている子も。
しかし、ボールをもらうと子どもたちに笑顔が。
すべての子ども達にサッカーボールという希望が行き渡るその日まで、
ポールの旅は終わらない。
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