12/03/12 OA
野生を見くびるな! 動物たちに襲われた人間たち
アフリカ西部の国<シエラレオネ>にある『タクガマチンパンジー保護区』から、ボ
スチンパンジー「ブルーノ」が脱走した。握力は成人男性の約7倍で300kgもあり、
顎の力は人間の骨を簡単に噛み砕くほどのパワーを有する。
脱走を知らないアメリカ出身の通信技師「ゲーリー」は、チンパンジーの写真を撮る
ため2人の友人と共にチンパンジー保護区に向かっていた。すると林で何かの物陰を
発見しカメラを向けると、その正体は、保護区を脱走したあの「ブルーノ」だった。
チンパンジーの本当の姿を熟知している運転手の「イーサ」は、窓を閉めるように指
示し、車を動かそうとするが、ブルーノは窓ガラスをたたき割って車内に侵入。友人
の「メルビン」に掴みかかり、車外に引きずり出そうとする。なんとかブルーノを引
き離したが、すでに指3本を食いちぎられ、大量出血していた。
その場から離れようと保護区のフェンスを突き破ったが、その衝撃で車のエンジンが
ストップ。ブルーノは車に乗り込み「メルビン」襲いかかる。
1時間後。激闘の末、偶然通りかかったトラックによって3人は発見されたが、結局、
メルビンは手足の指6本を失う大怪我を負い、運転手のイーサは、顔面を喰いちぎら
れ無残な状態で死体となって発見された。
保護区から逃走した31頭のチンパンジーたちは、その後27頭が補獲されたが、ブルー
ノを含む4頭の行方は、今も深い森の中に潜んでいる。