冬の渡り鳥の代表格がカモ。東京上野の不忍池にもたくさん来ています。夏にはシベリヤなどにいて、冬日本に渡ってくるのです。そのカモにも色々な種類があります。代表格マガモ、オナガガモ、一世を風靡したカルガモ、キンクロハジロ、そして、アヒル…アヒル??実はアヒルはマガモを家禽化したもの。れっきとしたカモの一種なのです。
そんなカモですが、見ると色鮮やかなカモと地味な色のカモと2タイプあるようです。実は色鮮やかなのはオス、地味なのはメスだったのです。しかし、シベリヤでの写真を入手すると、なんとオスも地味な色だったのです。日本で繁殖期を迎え、メスを誘うために羽の色が変わるのです。
カモは鳥のくせにいつも水の上でぷ〜かぷか。寒い冬の水の中、自由自在に水面を泳ぐことが出来ます。その秘密はいったいどこにあるのか?そこで、水の中を覗いてみると、水掻きのついた足を歩くように動かし、その推進力で進んでいたのです。さらに、カモの足の温度を測定してみると、水上の体表温は人間より高いのに足はなんと5度。これでちゃんと動かすことが出来るのでしょうか?実は、カモにはワンダーネットという組織があり、足に向かう動脈の熱を心臓へ戻る静脈に移し、足だけ冷たい血液を流すことができるのです。この熱交換システムによって、足がどんなに冷えても、身体は暖かいままでいられるというわけです。
| カモは水中の足から熱が奪われないので冬でも平気!
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カモを飼ってみたーい。魚住アナの心がうずきます。そこでアヒルを飼っているお宅にお邪魔してその生態を観察してみる事に。するとそこで目撃した衝撃の事実!カモには歯がある!?他の鳥には無い歯のようなものが、くちばしの中に確かにありました。この歯のようなものがエサを食べるのに重要な役割を果たしているというのですが、カモはエサを噛んでいるのでしょうか?よく見ていると、カモは水の上にエサを浮かべ、水と一緒に食べているようです。アヒルにエサと水を別々に与えると、交互に首を突っ込んでもそもそ食べるのです。さらに、くちばしからジャボジャボと水がこぼれ落ちているではありませんか!カモは歯のような組織で水中のエサを濾しながら食べていたのです。
魚住アナの観察は続きます。アヒル君が行水。すると、羽根がなんと水を弾いているのです。カモはお尻に近い場所から脂を分泌し、羽繕いして羽に塗り、防水対策を施しているのです。そこで、脂分を溶かす洗剤(界面活性剤)の入ったプールにカモを放してみました…すると、カモがだんだん沈んで行くではありませんか!カモの脂は毛を包み、撥水作用で体を浮かせていたのです。カモは脂が無いと生きてはいけない鳥なのです。
矢野リポーターは千葉木更津に天然のカモをウォッチングに行きました。カモの一日を観察です。すると、カモは昼間寝ているのです。夜行性なのでしょうか?そして夕方、なんとそれまで寝ていたカモが一斉に飛び立ってかなたへと消えて行ってしまいました。翌朝になるとまたいるカモ。この木更津に限らず、カモは夕方それまで寝ていたところからどこかに行ってしまうのです。一体カモはどこに行ってしまうのでしょう?そこで、カモが来そうな水辺で待ちかまえていると、すぐにカモが現れました!そして、エサを食べはじめたではありませんか!カモは昼間は集団で猛禽類から身を守り、夜になるとこっそり別の場所でエサを食べていたのです。
| カモは夜こっそりエサを食べていた!
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