2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


なぜ出る!? 水道 の科学  #531 2000/05/14

 生物が生きていくのに必要な水。人間は水道(上水道)という手段を使い、家庭にいつも水が来るようにしています。しかしあの水道、いったいどういう仕組みで水が出てくるのでしょう?

30m上空のホースからぱらぱらでる水  家庭の蛇口から出てくる水の勢いもかなりのものです。家庭の蛇口が壊れた時、その水の勢いのよさに驚いた経験をお持ちの方も多いはず。いったい家庭用の水は、どれくらいの高さまで上がるのでしょう?今回矢野さんが、ビルの建築現場に出向き、水道から引いたホースを伸ばしていきます。いったいどれくらいの高さまで水は出続けるのでしょう?すると、5階建てのビルをはるかに越え、なんと地上30mになるまで水が出ました。水道水は給水所のポンプでものすごい圧力をかけて送られているため、時々水道管などが破裂すると大騒ぎになってしまうのです。

 また、30mを越えるような高層ビルの場合、まずビルのポンプで数階おきにある水槽に水が送られます。その水槽から近くの階に改めて水が供給されるというシステムです。


所のポイント水は3階建てのビルぐらいは余裕で給水できるくらいの圧力をかけて送られている!


下水道  上水道と下水道、同じ名前でも実は全然違うものなんです。下水道は皆さん、映画などでもおなじみの通り、川のように管の下の方を流れるもの。ところが上水道は管一杯に水を満たして流れているのです。いったいなぜこんな違いがあるのでしょうか?

 実は水で一杯に満たされている方が、圧力が伝わりやすい、というのもその理由の一つなのですが、そこで「目がテン!」では水の圧力の性質を使って実験!矢野さんに1メートル四方の水でいっぱいのビニール袋に乗ってもらって、その端に1センチのビニールの管を取り付けます。すると、管の先を上に上げるとなんと出続けていた水が止まってしまったのです!さらにこの管に水を注いだところ、矢野さんの身体がどんどん浮いていくではありませんか!これにはパスカルの法則が働いています。入れる水の重さが圧力となって他の水の面に均等に伝わるため、ホースの先はわずかな面積でも、矢野さんの乗っている1m四方の板には、トータルではすごい圧力が加わっていることになり、浮くことが出来たのです。

 矢野さんは女子大の女子寮にお邪魔しました。ここで女子大生の方に協力していただき、いっせいに水を出すと水の出が悪くなるのか実験です。32人が同時に水を出したところ…あきらかに水の出が悪くなった!つまり、同じポンプで同じように圧力をかけているため、使用量が増えると圧力が下がり、水の出が悪くなるのです。それと同じことは一般の水道にも言えます。水道は使用量の多い朝夕は圧力を高めて水を送り、使用料の少ない昼や夜は圧力を低くして送っているのです。


所のポイント水はいっせいに使うと出が悪くなる!




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