お寿司や天ぷらでおなじみのアナゴ。実は梅雨から夏にかけてのこの時期が旬なのです。しかしこのアナゴ、ウナギに大変良く似ていませんか?実際アナゴはウナギと同じウナギ目に属するのです。しかしなぜかウナギほどの人気が有りません。実際江戸時代にはウナギの代用品扱いをされていたとのこと。そこで科学の素浪人・矢野左衛門が久々登場。打倒ウナギ!とばかりにアナゴ改造に乗り出します。
矢野左衛門、早速アナゴ漁に乗り出します。場所は東京湾。アナゴは海の魚だったのです。これに対し、ウナギは海と川を行き来する魚なのです。しかしその生態には多くの共通点も有りました。アナゴ・ウナギ、共に正確には産卵場所が未だに分からない、変態をする珍しい魚。遠い南の海で卵から孵った幼生は、アナゴ・ウナギともに日本の海岸へとやってきます。そこで、幼生から稚魚へと変態するのですが、なぜかウナギだけがそこから川を遡っていき、アナゴはそのまま海に残るのです。
矢野左衛門が同行したアナゴ漁では、突然いくつものビニールパイプが投げ込まれました。中にはエサも入っていないただの筒。こんな物で…と思っていたら取れるわ取れるわ。何でこんな仕掛けで取れるのでしょう?そこで実験!2本のパイプを水槽に沈め、2匹のアナゴを放してみると…、なんと同じパイプに2匹とも入ってしまいました!3匹入れても結果は同じ。皆同じひとつの筒に入ってしまうのです。実は、アナゴ(穴子)の名前に由来するとおり、アナゴは穴が大好き。身体の一部がどこかに触れているのを好むため、できるだけ狭いところに入り込もうとする性質があるのです。
| アナゴは穴が大好き!
|
|
アナゴには天ぷら、寿司が有りますが、ウナギには有りません。しかし蒲焼きやどんぶりはやはりウナギです。いったいこの差は何なのでしょう?
そこで両者の味を構成する、アミノ酸を調べてみました。すると、両者に差はあまり無かったのです。味は一緒?じゃあいったい何が違うのでしょう?そこで登場したのが「目がテン!」お馴染みのCTスキャン。なんとアナゴとウナギが並んでCTスキャンに入っていきました!そこで、明らかになったのは、ウナギだけやたら脂肪満載だということ。アナゴの倍以上の脂肪分がウナギには含まれていたのです。そこでさらに、脂を抜くようにウナギを調理してみると、やっぱり同じ味になってしまいました。
| アナゴとウナギの味の差は、脂の量の違いだった!
|
|
何とかアナゴをウナギに勝たせたい矢野左衛門。しかしウナギ化を目指して養殖したアナゴはエサを食べてくれず失敗に終わりました。あきらめかける矢野左衛門…そこに救世主が!なんとアナゴの人工的飼育に成功している研究所が有るというのです。それもウナギに負けない(!?)アナゴが。早速譲ってもらおうとやってきた矢野左衛門。そこで見たのは!…全長1メートルの巨大アナゴ!それは、研究のため卵をとるべく育てていたものでした。アナゴって最後にはとても大きくなるんです。
スタジオでは所さんがこの研究所のアナゴを試食!出来たのは、なにやらアナゴらしからぬ、脂がのった味でした。
|
|