骨と骨をつなぐ器官、関節。実は人間が生きる上で結構お世話になっているのです。風邪で節々が痛んだ時くらいしか意識する事も無い関節。今回「目がテン!」がそんな関節の知られざる姿を解き明かします。実は矢野さんは体がとても固いのです。立位体前屈は何とマイナス19センチ!これも関節のせいなのでしょうか?矢野さんが体を張って調査に乗り出しました!
人間の関節には、肩の関節のように様々な方向に動かすことが出来る「球関節」と、ひざやひじなど骨がちょうつがいのように組合わさっている「車軸関節」、手首や足首など乗馬の鞍のような形になっている「鞍関節」、アゴの「顎関節」など様々な形状のものがあり、骨と骨のつなぎ目で、間に隙間がある場所をすべて関節と呼びます。
人間の股関節はいったいどのくらいまで開くのか?ということで、矢野さんが、ヨガの名人とバレリーナと、股関節を延ばす開脚競争です。結果は、やはりバレリーナの圧勝。人間業とは思えないほど広がりました。その秘密を探るため、レントゲンを撮ってみて検証です。すると、骨格自体にさほど差はないのですが、なにやらバレリーナは骨と骨との隙間が大きく開いています。実は、関節の柔らかさを決定しているのは、関節自体の問題ではなく、筋肉と骨をつないでいる腱、そして筋肉自体が伸びるかどうかなのです。
| 関節を柔らかくするには腱と筋肉が伸びるようにしなくてはならない!
|
|
そもそもヒトの関節はいくつ有るのでしょう?「目がテン!」では骨格標本を使って、スタッフが実際に数えてみました。意外とこれまであまり数えられたことが無かったというその結果は…265個。
さらにそこから意外なことが分かりました。関節は手足に多く、約6割が集中しています。なぜ多いのでしょう?ヤギ、ネコの手足の関節を数えてみると、ヤギ=60個、ネコ=118個、ヒト=144個と、より複雑な動きが要求される動物ほど、関節の数は増えています。いわば進化の証とでも呼べるものだったのです。
関節は何も生物だけのものではありません。ドアノブ、折り畳みイス、折り畳み携帯電話の折れ曲がる箇所…至る所に関節の原理は応用されています。そこで、「目がテン!」では無謀にも自動車の関節数えにチャレンジ!矢野さんも入れて総勢6人が4時間を徹して行ったこの壮大な実験、必死に車を分解してしまうと、その数なんと79個!思ったより数は少ないようですが、それはモーターなどの回転系を除いたため。そのほとんどが装備系に集中し、便利さを追求する中で、関節の数が増えていったようです。
| 機械には生物の関節が数多く応用されている!
|
|
関節を柔らかくするには訓練しかないと教えられた矢野さん、1ヶ月もかかると言われ、OAに間に合わないと半ばあきらめ顔です。そこに吉報が。
「科学の力で、持続性はないけれど体が柔らかくなる!ただし、少々痛い!」
いったいその科学的方法とは?矢野さんの目の前に現れたのは、なにやら見たような機械。なんとそれは、 500回スペシャルのときに、火事場の馬鹿力を引き出すために使われた、電流マシーン。激痛の思い出が蘇るばかりですが、いったん電気刺激によって筋肉と腱を収縮させ、それが解放される力を利用して、一時的に関節を柔らかくするという大技なのです。断末魔の叫びとともに、あの激痛に耐え抜いた矢野さん、その結果は…なんとマイナス19センチがマイナス2センチになったのです!
|
|