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科学で解明 正しい呼吸
#589 (2001/07/08)
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何気無く行っている呼吸。しかし呼吸についてはまだまだ知らないことばかりなのです。そんな知られざる呼吸の姿を明らかにします。弱くなっているという現代人の呼吸力をアップさせる方法も紹介します。
登場したのは男女の生後6ヶ月の赤ちゃん。それぞれのお腹を見ると、呼吸に合わせて膨らんだり縮んだりしています。これは腹式呼吸といわれるもの。実は肺は自らの力では膨らんだり縮んだりしないのです。横隔膜が上下し、その圧力の変化によって、肺が膨らんだり縮んだりするのです。そのためお腹が動いていたんですね。
そして矢野さんは、室内プールへと繰り出しました。失礼ながら、カップルのお腹を観察してみたのです。すると、驚いたことに、男女で呼吸の仕方が違っていました!なんと女性は、お腹ではなく胸が膨らんでいる人が多かったのです。これは胸式呼吸といわれるもので、ろっ骨の間の筋肉を伸び縮みさせて行うもの。女性は妊娠した時には腹式呼吸が出来ないので胸式呼吸を行うのですが、その時に備えて一定の時期から胸式呼吸になるのです。
目隠しをした矢野さんが連れていかれたのは遊園地。矢野さんに、大の苦手の絶叫マシーンを見せました。「これに乗って頂きます」。スタッフの声に絶句する矢野さん。
実は目的は、別に有りました。呼吸のペースを測る機械、これをこっそり矢野さんにつけて、マシーンを見た後の呼吸を見てみました。すると、なんと呼吸が止まってしまっているではありませんか!試験勉強をしている学生さんで見てみても、苦手な数学の勉強中、呼吸は止まっています。
なぜ呼吸が止まるのでしょう?その秘密は重量挙げの選手を見たら分かりました。重量挙げの選手は、力を入れる瞬間、呼吸を止めていました。これが、呼吸を止めないと、同じ重量が挙がらなかったのです。苦手なものを見た時無呼吸になるのは、来るべき危機に備えて力を貯えているからなのです。
現代人の呼吸力は弱くなっているそうです。息切れしがちなあなた、他人事ではないかもしれません。
そこで「目がテン!」では、1人の大学院生を探してきました。勉強ばかりで、肺活量も平均を下回る24歳の男性。この男性の呼吸力を、たった10日間で強くすることに挑戦です。入門したのはヨーガの師範。そこで学んだのは、とても簡単な呼吸法で、それも1日20分だけ。はたしてこんなもので呼吸力はアップするのでしょうか?
10日後、スタジオに登場した大学院生は、所さんの目の前で結果を披露です。するとなんと肺活量が3.96リットルから5リットルに。横隔膜の上下の幅も2倍になりました!
『ヨーガ式呼吸強化法』
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(1)
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足を肩幅に開き直立し、お腹に両手を当てる
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(2)
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お腹に意識を持っていき、力を入れながらお腹をへこませ、肛門にも力を入れ、息を吐く
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(3)
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お腹の力を抜いて、お腹を膨らませながら息を吸う
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(4)
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これを1日20分ほど、毎日繰り返す
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