ドッジボール
上達作戦
第728回 2004年4月18日
小学校で盛んなスポーツ、ドッジボール
。最近では
全国大会
もあるそうです。しかし苦手な子にとっては、当てられちゃうし、うまくボールが投げられず
逃げ回るだけ
のあまり楽しくないスポーツなのでは?今回もそんな小学生4人が登場。この4人を「目がテン!」が科学の力で鍛え、ドッジボールを楽しめるようにしようというのです。
早速矢野さんが、ドッジボールの苦手な4人と対面。彼らのプレーを見てみると、逃げ専門なのですが、その逃げもうまくいっていないのです。
なんとかこの逃げ=球よけがうまく行かないかと、あろうことか矢野さんは、タマはタマでも
銃弾を避けていた、実戦経験のある軍事評論家の下を訪ねた
のです。しかしここで思わぬ耳寄り情報が。一般的に攻められそうになった時に
利き腕の側に逃げると、その逆よりも反応速度が遅い
というのです。そこで足を踏み込むと左右真ん中のどちらかに投球を指示する機械を用意し、ドッジボールの選手に投げてもらうと、右利きの人は全員、左側にはうまく投げられましたが、右側にはうまく投げられませんでした。更に利き腕側(外側)と内側に腕を曲げてみてその力を計ってみても、利き腕側への力は内側への力の半分しかありませんでした。
一般的に利き腕の内側に力を働かせる時より、利き腕の外側に力を働かせる時の方が、動きを阻害する筋肉の働きが生じるため、反応速度も遅くなり、またパワーも劣る
のです。
投げられる球から逃げるには、投げ手が足を踏み込んだ瞬間、投げ手の利き腕方向に逃げよ!(右利きならその投げ手の右方向)
逃げ方をマスターしたところで、そろそろ球をキャッチすることにも挑戦します。しかし
小学生のトップクラスの球速はなんと80キロ超
。矢野さんも佐藤アナもとてもじゃないけれど捕れません。しかしそこに4年生の小柄な女の子が登場、見事この剛速球をキャッチしたのです。
いったいなぜこんな剛速球をものともせずキャッチできたのでしょうか?そのポイントは2つ。
ボールをキャッチする瞬間手を引くこと
と、
中華鍋の様に体を丸くすること
。このいずれも衝撃を分散する効果があるのです。
前者は時間をかけることでの分散
、そして
後者は面積での分散
です。こうして衝撃を減らすことで、剛速球も捕れるようになるのです。
ボールはキャッチの瞬間手を引き、体を中華鍋の様に丸くして、衝撃を分散してキャッチせよ!
さらに欲張って、球を投げて当てることにも挑戦しようではありませんか。そこで驚きの情報が飛び込んでました。
ドッジボールの投げ方は、野球よりも柔道の背負い投げに近い!?
そこで背負い投げと言えば、かつて
バルセロナオリンピックで金メダルを取った平成の三四郎こと古賀稔彦選手!
なんと古賀さん本人にご出演戴き、ドッジボールを投げていただきました。すると球技は苦手と言う古賀さん、なんといきなり
75キロをマーク!
ドッジボールのボールは大きいので、野球のように腕だけで投げるのはかなり困難。なので人を投げる背負い投げのように、体全体を使って投げると、パワーも出て早く投げられるのです。
以上3点の特訓を重ねて1週間、小学5年生4人が再びドッジボールに挑戦しました。結果は見事ボールを避けられ、キャッチ出来、また当てることも出来たのです。その上達振りには所さんも目がテン!でした。