今年は
韓国
で大暴れ!?
第840回 2006年7月16日
毎年恒例の、
所さんの目がテン!夏の海外スペシャル
。今年は、ドラマやグルメ、エステなどでも大ブームの
「韓国」
を2週にわたってご紹介。
第1弾のテーマは、
韓国グルメの王様「キムチ」
。実は、今や
日本でも、一番食べられている漬け物はキムチ
だったのです!
日本でキムチと言えば、白菜やキュウリのキムチを思い浮かべますよね。しかし、本場韓国では、小振りな大根「チョンガッキムチ」、エゴマの葉のキムチ、ニンニクの芽のキムチ、青唐辛子のキムチと
約190種類
もあると言われています。
でも韓国の人って、
本当に家でもキムチを沢山食べているのでしょうか?
そこで、矢野さんの
「突撃!隣の晩ご飯イン韓国」
、食事中のお宅にお邪魔しちゃいました。
訪れた家庭では、メインの料理は味噌チゲだったのですが、なんと
付け合せにキムチが11種類も並べてありました
。韓国の方が言うには、どこの家庭でもこれくらいは食べているのだそうです。
しかし、こんな大量のキムチを一体どうやって保存しているのかと思ったら、なんとそのお宅には
キムチ専用の冷蔵庫
がありました。今や、韓国の2軒に1軒は、このキムチ専用冷蔵庫があるのだそう。しかもこの冷蔵庫は、ただキムチを入れて置けるだけでなく、
温度設定が普通の冷蔵庫より低く設定されているので、キムチがより長持ちする
のだそうです。
実は、一人当たりの年間野菜消費量を比べてみると、日本は約104キロなのに対し、韓国は約211キロとほぼ2倍。韓国料理といえば、焼肉のイメージが強いですが、実は
キムチのおかげで韓国人は野菜を沢山食べていた
のです。
韓国の人は、毎日、いろんなキムチを沢山食べていた。
そのおかげで、日本人よりも多く野菜を摂取できているのだ!
日本の漬け物はあまり料理には使われないのに、
キムチは肉と一緒に焼いたり、鍋に入れたり、色んな料理に使われますよね
。一体、なぜでしょう?
そこで、キムチチゲの作り方を見てみると、熱したフライパンにキムチを入れごま油でよく炒めます。そして、ニラや豆腐、豚肉を加えて煮込むと、なんとこれだけで完成。聞くところによると、どうやら
キムチからうま味が出ている
というのです。
実は、このうま味の正体は
アミの塩辛
。実は、キムチを作るときには、必ずアミの塩辛を入れます。このアミの塩辛からうま味が出ているというのです。
そこで、スタジオに
2種類のキムチを準備
。片方は、アミの塩辛が入っている普通のキムチで、もう片方は作るときにアミの塩辛を入れなかったキムチです。すると、所さんは
アミの塩辛が入っている普通のキムチの方がうまい
と言いました。
そこで、アミの塩辛が入っているキムチと入っていないキムチの、うま味成分を測定してみると、
うま味成分であるグルタミン酸が、アミの塩辛入りの方が2倍も多かった
のです。やはり、キムチのうま味の正体はアミの塩辛だったのです。
さらに、体にも良いというキムチ。アメリカの健康雑誌では、
世界5大健康食品
にも選ばれています。
いったい、キムチの何が体に良いのでしょう?
その秘密は、
乳酸菌
。そこで、たくあん、浅漬け、ぬか漬けなど日本の漬け物とキムチの1g中の乳酸菌の数を比較してみました。すると、たくあんは30万、白菜の浅漬けは380万、カブのぬか漬けは4200万だったのに対し、キムチの乳酸菌の数はなんと6億3000万と飛び抜けて多かったのです。
そのためキムチを食べると、
腸の中に乳酸菌が増え、悪い菌の増殖を抑えることができるので、体にいいと言われている
のです。しかし、なぜキムチにはこんなに乳酸菌が多いのでしょうか?
実は、乳酸菌が多いのも、アミの塩辛のおかげでした。
乳酸菌が活動するには、栄養分としてアミノ酸が必要
になります。そのアミノ酸が、アミの塩辛のおかげでキムチには豊富に含まれているのです。
キムチの材料には、アミの塩辛が使われていた。
そのおかげで、うま味成分が増え、体にも良い乳酸菌も多くなるのだ!