抗菌グッズ効くか実験
第1038回 2010年6月12日
今や様々な抗菌グッズが発売され、
キレイ好き
な日本人の生活に定着しつつあります。そこで今回は、キレイにまつわる秘密を科学で解明します。
検証① 日本人はどれぐらいキレイ好き！？
日本人のキレイ好きを確かめるためこんな実験！浅草で街行く人にステーキを試食してもらい、感想を聞くというウソの撮影を行います。選択肢は
幅５ｃｍの大きい肉と幅２ｃｍの小さいお肉のどちらか１つ。ただし、小さい方には選ぶ瞬間まで透明のフタがしてあります。すると…７５％の人が小さいお肉をチョイス。
フタで感じる清潔感を重視したようです。そこで、欧米人でも同じ実験をした結果、小さなお肉を選んだ人はわずか３６％でした。さらに今度は、
手づかみで食べる大きいメロンと、爪楊枝のついた小さいメロンで実験を行うと、爪楊枝つきの小さいメロンを選んだ日本人は７０％、欧米人は４０％でした。
やはり日本人はキレイ好きなようです。理由を専門家に伺うと、日本は湿気が多くカビや病原菌が繁殖しやすいので、自分の身を守るためにキレイ好きになったのではないかと考えられるそうです。
検証② 抗菌グッズのパワーはどれぐらいすごいの？
そもそも抗菌グッズはどれほど効果があるのでしょうか？そこで実験！用意したのは、抗菌加工されているＴシャツと、されていないＴシャツを半分ずつ縫い合わせた特製Ｔシャツ。これを大学アメフト部の３人に着てもらい、部屋で３時間ごく普通に過ごしてもらいます。
そして３時間後、Ｔシャツを回収し、２日間菌を培養します。すると、どちらのＴシャツにも同じように雑菌が繁殖していました。そこで今度は３人に新しいＴシャツで３時間練習をしてもらい、終了後、汗と泥まみれになったＴシャツを回収し、２日間培養すると…普通のＴシャツは雑菌だらけでしたが、前回は効果が見られなかった抗菌Ｔシャツの雑菌は、増えるどころか最初より減っていたのです。一体どういうことでしょうか？
実は、Ｔシャツのような繊維製品の場合、抗菌剤は最後に拭きつけることが多いため、大量に汗をかくことで、抗菌剤が溶けて染み出し、効果を発揮したのです。
しかし、洗濯するたびに抗菌剤が染み出していくので、繊維製品の抗菌効果はあまり長持ちしないようです。
一方、まな板やスリッパなどのプラスチック製品の抗菌グッズは、抗菌剤を素材自体に練りこむ加工法で作られています。今度はその抗菌効果を調べてみます。健康ランドの従業員の方々に、右足に抗菌加工されたスリッパ、左足に普通のスリッパを３日間はき続けて仕事をしてもらいました。そして、３日後、回収したスリッパの菌を採取してみると、
抗菌されていないスリッパには雑菌がたくさん繁殖しているのに対し、抗菌スリッパの方は雑菌がほとんどなし！さらに実験を続けた結果、なんと１０日後も抗菌の効果は続いていたのです。
ちなみに、プラスチックの抗菌グッズは、汚れても、拭くなり洗うなりすれば、効果が復活するそうです。
検証③ 手洗いの効果は！？
続いては、グッズに頼らない抗菌法、手洗いの効果を佐藤アナが検証！はじめに石鹸で手をきれいに洗い、両方の手から菌を採取します。その後、室内で過ごしてもらい、４時間後と８時間後に手洗いをします。その際、
左手だけはゴム手袋をつけて一切洗いません。そして、１２時間後、両方の手から菌を採取すると…なんと雑菌の数は両手ともほぼ同じだったのです。
手洗いは意味がないのでしょうか？そこで専門家に伺うと、人間の皮膚には、悪い菌から守ってくれる常在菌がいて、
洗わなかった左手には、代表的な常在菌の表皮ブドウ球菌が繁殖していたので、他の菌が増えにくい状態になっていたそうです。
手洗いをしすぎるとこの常在菌がなくなり無防備な状態になるので、必要な時だけ洗うように心がけましょう。
手を洗いすぎると、悪い菌から守ってくれる常在菌も洗い流してしまい、逆に無防備状態になってしまう！
さて、床に落ちた食べ物を「３秒以内なら食べてもいい」なんてルールがありますよね。そこで、この３秒ルールは本当に大丈夫なのか徹底検証！週２回掃除を行っているというお宅の
台所の床にクッキーを置き、３秒経ったら拾い上げて採取。続けて１０秒、２０秒、３０秒と順番に違うクッキーを置いて採取します。そして、それぞれに付着した菌を調べてみると…なんと、秒数による菌の数の違いはほとんどなかったのです。
ちなみに水分の多い、なるとで実験してみても、クッキー同様の結果でした。菌を調べた専門家によると、
微生物学的には３秒でも３０秒でも菌の繁殖にはほとんど関係がないと思われるそうです。
ただし、クッキーに付着していた主な菌は、バシルスといい、この菌の中には食中毒を引き起こす種類もあるので、やっぱり落としたものを拾って食べるのはやめたほうがいいそうです。
床に落ちた食べ物は、３秒でも３０秒でも菌の繁殖具合に変わりなし！そもそも落ちた物は拾って食べるべからず！
そして３時間後、Ｔシャツを回収し、２日間菌を培養します。すると、どちらのＴシャツにも同じように雑菌が繁殖していました。そこで今度は３人に新しいＴシャツで３時間練習をしてもらい、終了後、汗と泥まみれになったＴシャツを回収し、２日間培養すると…普通のＴシャツは雑菌だらけでしたが、前回は効果が見られなかった抗菌Ｔシャツの雑菌は、増えるどころか最初より減っていたのです。一体どういうことでしょうか？実は、Ｔシャツのような繊維製品の場合、抗菌剤は最後に拭きつけることが多いため、大量に汗をかくことで、抗菌剤が溶けて染み出し、効果を発揮したのです。しかし、洗濯するたびに抗菌剤が染み出していくので、繊維製品の抗菌効果はあまり長持ちしないようです。
さて、床に落ちた食べ物を「３秒以内なら食べてもいい」なんてルールがありますよね。そこで、この３秒ルールは本当に大丈夫なのか徹底検証！週２回掃除を行っているというお宅の台所の床にクッキーを置き、３秒経ったら拾い上げて採取。続けて１０秒、２０秒、３０秒と順番に違うクッキーを置いて採取します。そして、それぞれに付着した菌を調べてみると…なんと、秒数による菌の数の違いはほとんどなかったのです。ちなみに水分の多い、なるとで実験してみても、クッキー同様の結果でした。菌を調べた専門家によると、微生物学的には３秒でも３０秒でも菌の繁殖にはほとんど関係がないと思われるそうです。ただし、クッキーに付着していた主な菌は、バシルスといい、この菌の中には食中毒を引き起こす種類もあるので、やっぱり落としたものを拾って食べるのはやめたほうがいいそうです。
