科学で内定(秘)
就職活動
第1071回 2011年2月19日
就職大氷河期と言われる現在、この春卒業予定の大学生の内定率は68.8%と過去最低の水準。そこで今回は、
就職活動
の疑問を科学で解明します!
就職活動の疑問①:なぜリクルートスーツは地味な色が多いのか?
ある企業の就職説明会で学生たちのスーツの色を調べてみると…なんと78人中、76人が黒で2人が紺でした。では、黒のリクルートスーツを着ないとどうなるのか実験です!20代前半の男性5人の内、4人には黒のスーツを、1人だけにベージュのスーツを着てもらい、写真を撮ります。そして、丸の内のサラリーマン20人に、5人の写真を見せ、第一印象を真面目・元気・几帳面・頭脳明晰・誠実・軽薄・怠惰・愚鈍・無責任・無能力の10種類から選んでもらいます。すると…
黒スーツの4人には真面目や誠実など、良い印象を選んだ人が圧倒的に多かったのに対し、ベージュスーツの男性に対しては、なんと17人が無気力や愚鈍など、悪い印象の言葉を選んだのです。
しかし、スーツ以外の見た目が影響している可能性もあるので、今度は、
先ほど20人全員が良い印象を持った男性にベージュのスーツを着せ、再度20人に第一印象を選んでもらいました。すると…なんと15人が、悪い第一印象を抱いたのです。
さらに、先ほどベージュのスーツで17人に悪い印象を抱かれた男性が黒いスーツを着ると、16人が好印象という逆転現象が発生!実際、IT系企業の多い六本木ヒルズと、お堅い企業が多い丸の内で、昼休みのカフェのベージュスーツの割合を調べると、六本木は34.1%だったのに対し、丸の内では3.1%と、圧倒的に少数派だったのです。そこで、
目がテン流!就活の極意その①「リクルートスーツは色が大事」
幅広い企業を回る人は、悪い先入観を持たれる恐れもあるので、最初の一着は黒いリクルートスーツがオススメです。
ベージュのスーツは、お堅い企業では悪い第一印象を与えてしまうかもしれないので、リクルートスーツは黒にするべし!
就職活動の疑問②:なぜ面接では緊張してしまうのか?
なぜ誰もが面接で緊張してしまうんでしょう?その秘密を探るため、実際の面接の様子を観察してみることに。就活生たち3人に心拍計をつけて、緊張の度合いを見ます。まずは、就職予備校講師の方との、面接の練習での心拍数を調べました。
でも、ここからが実験本番!心拍数もほぼ正常のまま練習を終えた就活生に、「急遽、面接の本番を体験してもらおうと、企業の方を呼んであり、良ければ内定が出る」と伝えます。しかし、これは実験のためのウソ!
50代の俳優さん3人が面接官役となり、番組が用意した質問で10分間の面接を行います。すると…なぜか3人とも最初から緊張した様子で、スムーズに話せず心拍数も急上昇したのです。
さらに今度は面接官役を男優1人、女優2人という、20代の3人に替え、再び面接を行います。すると、なぜか3人とも、先ほどとは違い、言葉に詰まることなく面接を終え、心拍数も先ほどに比べ大幅に下がったのです。でも、2回目で慣れてしまった可能性もあるので、今度は別の就活生3人に心拍計をつけ、先に20代、次に50代の面接官で実験してみました。すると、3人とも2回目に受けた50代の面接官の方が、心拍数が大幅に上昇したのです。この理由を専門家に伺うと、
学生は年上の人と話すことに慣れておらず、就職の面接など、自分が試されている場面では、さらに緊張しやすいそうです。
学生たちにネタバラシをした後に話を聞くと、やはり、年配の方と話すのはプレッシャーを感じ、緊張したそうです。そこで、
目がテン流!就活の極意その②「年配の人と話す練習をしよう」
普段から年上の人と話すことに慣れておくと、本番で緊張をやわらげるトレーニングになるはずです。
就職活動の疑問③:ホントに顔採用はあるのか?
容姿の良し悪しで採用が決まるという、顔採用は実在するのでしょうか?そこでこんな実験!実際の企業の採用担当の方3名に、4人の女性を面接してもらいました。しかし、この4人は仕掛け人。
2人は容姿端麗なプロのモデルで、2人は普通の女子大生です。さらに、モデルの2人には、あえて知識や教養がないように見える受け答えをしてもらいます。そして、面接官に、もし2人だけ採用するならと、選んでもらった結果、なんと全員がモデルの2人を選んだのです!
でも、この結果は、面接官3人が男性だったからかもしれません。そこで今度は別の企業で男性1人、女性2人の面接官で実験を行いました。4人には先ほどと同じ受け答えをしてもらいます。すると…普通の女子大生に1票入ったものの、残りの5票は全てモデルという結果に。さらに、
男性でも、モデル2人と普通の学生2人で同じ実験をしてみると、今度は2社ともに面接官全員がモデルの2人を採用したのです!
専門家によると、日本の企業の場合、能力だけではなく、仲間としてうまくやっていけるかという関係も重視するため、第一印象が採用に影響を及ぼすことも考えられるそうです。そこで、
目がテン流!就活の極意その③「いつも笑顔を心がける」
見た目でも好印象を持ってもらえるよう、日頃から笑顔を心がけましょう。
就職面接では、能力だけではなく、一緒に働く仲間としての第一印象も考慮される可能性があるので、いつも笑顔を心がけよう!