なぜおすしは、普通のご飯よりも沢山食べることが出来るのでしょう?すしのご飯はごぞんじ酢飯。この酢飯のpHを測ってみました。すると4.3〜4.4のなかなかの酸性。ヨーグルトほどの酸性だったのです。
そこでこの酢飯と、普通のご飯にそれぞれだ液を加え、10分ほど揺らしました。口の中で噛んだのと同じ状態です。すると、普通のご飯はヨウ素を加えても全く反応しなかったのに対し、酢飯の方は青く変色しました。つまり酢飯の方は、ご飯のデンプンが分解されず残っていたのです。デンプンがだ液で分解されると、糖分になり甘く感じられます。ところが酢飯は、酢の酸性がデンプンから糖への分解を押さえるため、甘さを感じずさっぱり食べられるのです。これがおすしがたくさん食べられる理由でした。
そんなおすしのルーツはどこに有るのでしょう。日本のすしのルーツは、滋賀県に今も残る鮒(ふな)ずし。塩漬けにした鮒をご飯に半年間漬け、ご飯が発酵して乳酸菌が増え、それが雑菌の繁殖を押さえるという保存食。匂いも強く酸味も強いなかなかの一品です。こういう保存食のようなおすしのルーツは馴れ鮨と言うのですが、更にそのルーツは、ミサゴと言うタカの一種の海辺に棲む鳥に有りました。
| ミサゴは魚を岩場に置き、海水の塩分で発酵させ保存食にした。これぞすしの元祖!
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