先週は「紅茶」の科学でしたが、お茶を飲んでいると、やはりお茶受けが欲しくなりますね。日本の伝統的なお茶菓子と言えば、何といってもおせんべい。実は、日本のおせんべいには大きく分けて二種類あります。お米でできた関東風の堅いせんべい、そして小麦粉でできた関西風の甘いせんべい。前者が日本独特のものなのに対し、後者は中国から伝来したといわれています。
関東風せんべいとおかき、似たようなお菓子ですが、その違いは形だけではありません。せんべいの原料がうるち米なのに対し、おかきはもち米が原料なのです。うるち米ともち米との違いは、デンプンの成分の違いによって、蒸しただけですぐについてもお餅にならないこと。そこで、もち米でせんべい作りにチャレンジ!出来上がったのは、ずばり、意外においしいおかき味をしたせんべい!でした。
せんべいの製造過程は、大きく「生地作り」と「焼き」に分れます。もともとは簡単に餅状にならないうるち米ですが、生地作りでは、うるち米を細かい粉にして練ることで、餅状にすることができ、おせんべいになるのです。この粉の粗さが、せんべいを作るうえで重要なのです。粗く挽いたうるち米で作ったせんべいはとても堅くなります。
さらに、せんべいは生地をすぐには焼かず、乾燥させてから焼きます。その乾かす
具合、つまり、せんべいに含まれる水分もせんべいの味を大きく左右するのです。例
によって、乾燥させないで焼いたせんべいを試作。やはりこれも堅い!
せんべいはとにかく堅い!そこで、実験!いろんな食物を50g食べたときの咀嚼回数を計ってみました。クッキーなど似たようなお菓子に対して、せんべいは500回以上も咬まなければならず、ずばぬけて堅いことがわかったのです。そこでさらに、過去の堅いせんべいを礎にして、日本一堅いせんべい作りにチャレンジ!完成した究極のせんべいに所さんがチャレンジ。
堅いせんべいだけが能じゃない、と魚ちゃんがチャレンジしたのは、やわらくて、しかもおいしいせんべいづくり。赤ちゃん用のせんべいに醤油味をつけようとしたのすが、たれが中までしみこんでしまって失敗!でした。 |