矢野左衛門の積年の夢、それは矢野左衛門のテーマのCDの全国発売!CDを作っ たのは良いけれど、5枚しか世に出回らず、インターネットで入手出来るだけという超レアなCDになってしまったのです。そこで、渡りに船とばかりに、流れ星にお願いしてみよう!ということに。流れ星の正体を明かし、必ずや願い事を3回唱えて叶えるぞ!
ところで、流星と彗星、隕石の違いをご存じでしょうか?彗星とは、小さな天体で、太陽系の一部として、何十年、何百年といった固有の周期で公転しています。その際、太陽風に吹かれて、天体の氷や固体化した気体がすこしづつ溶け、チリなどといっしょに宇宙空間に放出されます。それが、彗星の尾のように見えるのです。
一方、流星は、彗星の放出した小さなチリなどが、地球の大気圏に突入するときに摩擦熱などで発光し、燃え尽きてしまうもの。宇宙の彼方ではなく、ごく近い空の上で起こっている現象なのです。それに対し、隕石は小惑星などが燃え尽きないで地上まで落ちてきたもの。起源に違いはありますが、小さくて燃え尽きるのが流星で、大きくて燃え尽きないのが隕石らしいのです。
| 流れ星の正体は宇宙のジャリだった! |
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でも、中には燃え尽きずに、ごくごく微細なチリになって、地上に到達するものもあります。その名は流星塵。1日100t以上も降り注いでいるらしいのですが、各々は顕微鏡で見なくては分からないほど小さなものです。探し方は簡単で、容器を雨の日などに外に出しておき、底にたまったゴミを磁石で取り出して、顕微鏡で丸くなっているものを探します。でも、それだけではダメ。自然界には高純度で存在しないニッケルが数%でも含まれていてようやく、それは流星塵と呼ぶことができるのです。
そこで、流れ星や隕石がなぜ華々しく光るのか実験してみます。時速2万km以上!の風を起こすことが出来る特殊な風洞を使って、大気圏突入を再現、流れ星を光らせてみようというのですが・・・間近で見る流れ星は大迫力!小石が空気との摩擦で高温になり、気化してガスとなって、尾を引くように光るのです。
夜空をよく見ていると、同じ所に集中して発生する流れ星。写真などで、流れ星を延長して線を引いてみると、複数の流れ星の線が必ず一致します。どうやら、夜空のとある一点から流れ星は発生しているらしいのです。例えば、しし座流星群の場合、しし座の中の一点を中心として流れ星が見られます。実は、流れ星はその発生源である彗星の軌道と地球が交差する一時期に、流星群としてたくさん見ることができます。彗星の軌道上にあるチリや小石は、地球に対して平行に飛び込んでくるのですが、遠近法である一点から発生するように見えてしまうのです。
流れ星のことをいろいろ勉強して、ついに流れ星にお願いをすることになった矢野左衛門。東京の夜は明るすぎてよく見えないため、空の暗い長野まで遠征します。流れ星を見るといっても、特別なことはいりません。望遠鏡も必要なく、寝袋などで暖かくして、ただ空を見上げるだけ。赤いセロハンを張った懐中電灯で、星座早見盤を見て目標の星座を確認、そのまま見ていれば、そのうち流れ星が現れます。いざ本番、矢野左衛門は願い事を3度唱え・・・ぜんぜん間に合いません。流れ星の多くは、発光しているのは1秒以下。願い事を唱えるにはとても短かったのです。
| お願い事をするなら1秒以内で3回言えなくてはならない! |
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