6月の第三日曜日は父の日。母の日ほど有名ではありませんが、父の日はもう60年以上続いている習慣です。でも、母の日にはカーネーションを贈るのが定番なのに、父の日には特に贈るものが無いような・・・実は、それがバラなんです。
バラはバラ科バラ属、草花のように思われがちですが、立派な木なんです。バラの木の幹をノコギリで切ってみると、立派な年輪が出てきました。現在はタネから育てるのではなく、主に接ぎ木で増やしています。接ぎ木をしてから3ヶ月で最初の花が咲き、以降成長しながら2ヶ月おきに花が咲きます。まだ若い枝を切って出荷するので、切りバラは草のように見えるというわけです。バラ科にはリンゴ・モモ・ナシなど、果実が食べられる樹木が多いのですが、バラもご多分に漏れず、可愛いサクランボのような実を付けます。ジャムや紅茶に利用されています。でも、バラの実だけでなく、木だというなら幹もちゃんと利用できるはず!そこで矢野さんが向かったのは京都。トゲトゲのバラでキセルを作ってみたところ、見事完成!
バラというと、西洋の花のイメージが強いのですが、日本でも万葉集や源氏物語、枕草子にも登場するほど、古来から有名な花のひとつです。しかし、バラにはたくさん品種があるため、当時のバラは今でも残っているのでしょうか?矢野さんは紫式部のバラを探し求めて、箱根の山に分け入りました!いったいどんなバラなのか?すると、なんと花びらが5枚しかないのです。バラはどんなバラでももともと花びらが5枚だったのですが、人間の手で品種改良を加えられて、花びらが多くなっていったのです。
| バラはもともと花びらが5枚しかなかった!
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見た目が美しいバラですが、それ以外にも、香りの面でも古くから利用されてきました。現在でも、バラの香りは多くの香水に利用されています。そこで、花屋さんでバラの香りを嗅いでみると、なんと全く香りがしないのです。実は、香りの良い花はすぐに咲いてしまうため、花屋さんでは日持ちがせず、長年の品種改良を通じて、バラから香りをなくしてしまったのです。しかし最近、アロマテラピーがブームとなって、再びバラの香りが注目されてきました。そこで、魚ちゃんが香りの良いバラ100本を使って、バラの香水作りに挑戦!さぞかし立派な香水が出来ると思いきや・・・なんと1滴。実は、1グラムの香水をとるためには1400本以上のバラの花が必要なのです。
| バラの天然香水はとても貴重なもの!
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バラには欠かせない物のひとつ、それがトゲ。トゲはバラの全てにあると言っても過言ではありません。でも、バラのトゲはいったい何のためにあるのでしょうか?そこで、トゲトゲのバラを動物園のヤギやラクダ、キリンといった大型草食獣に試食して頂くことにしました。すると、なんと動物はトゲトゲバラを食べた!実は、トゲは動物に対しては役に立たないかわりに、自ら伸びて行くことのできないつるばらが引っかかって伸びていくのに役に立っているのです。
バラには様々な色がありますが、日本人に人気があるのは、やはり真紅のバラ。どうしたてあんな真っ赤な色をしているのでしょうか?そこで、真紅のバラと普通のバラの色素を比較してみると、なんとほとんど変わらないのです。いったいなぜ?バラの花びらの表面を観察してみると、真紅のバラには細かい突起があります。実はこれが重要。突起が影を作り出し、より黒く見せているのです。
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