2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


科学で止まる!?夏の  #488 99/07/04

 梅雨が明け、夏本番。暑い暑い季節。しかし、暑いといえば、いや〜なものが思い浮かびます。そう、汗。きたない、とか、べとべと、とか、化粧が落ちる、とか、挙げ句の果てには、くさい、まで、とにかく汗の評判は散々。
 
 汗は皮膚に点々とある、汗腺から出ます。汗腺には二種類あり、エクリン汗腺が体中に数百万個あるのに対し、アポクリン汗腺は脇の下など、体毛と同じ場所に分布して臭いの原因となります。数の多いエクリン汗腺は体温が上がったときに、汗を出し、その汗が蒸発するときに奪う熱によって、体温を下げるのです。これは人間には絶対必要な作業。つまり、汗でいくら困っているとしても、汗をかかないと人間は死んでしまうのです。
 
 汗かきの人、といえば、大抵太った人。夏場はもちろん一年中汗をかいているような印象を受けますよね。それはいったい本当なのか?そこで、太った人とやせた人を集めて、運動して汗のかきかたを見てみます。すると、単に暑いというだけでは、ほとんど両者とも汗をかいていません。ところが、いったん運動を始めたとたん、太った人からは滝のような汗が!やせた人はしばらく汗が出てきませんでした。太った人は、脂肪が断熱材の役割を果たし、運動によって生まれる熱の発散がうまくできないので、その分汗をたくさんかく必要があったのです。しかもさらに、汗の中身まで大きな違いがあった!普段から運動をしていない人の汗は塩分量が多く、運動をしている人の汗は塩分量が少ないのです。というのも、運動をしている人は塩分の再吸収システムができあがっているため、無駄な塩分を汗によって消費しない仕組みになっているのです。
 
板から落ちるネコ  運動をしなくても、緊張したり、興奮すると汗をかくことがあります。いわゆる「冷や汗」と呼ばれるものなのですが、実は、この汗は、手のひらと足の裏にしか出ないのです。そこで、矢野さんや魚住アナに少し意地悪して、苦手なものを不意打ちで見せて見たところ、もう、汗びっしり。そこで、人間だけでなく、所さんの愛犬、インディくんにご登場をお願いしました!慣れない自動車に乗ってもらい、数十分間ドライブしてみたところ、見事、インディくんも足の裏に汗をかいたのです!人間と動物の共通の体験の裏にあるものはいったい何か!?そこでさらに、ネコの足の裏に汗止めの薬を塗ってみたところ、バランス感覚の優れているネコが、つるりと滑って細い板から落ちてしまったのです。
 
 
所のポイント冷や汗は滑り止めの役割を持っていた!

 
顔半分だけ汗をかいている女の人  汗かきの人でもそうでない人でも、人前に立つ時など、どうしても汗を止めたい瞬間がありますよね。いい方法はないものかすると、脇の下をぎゅっと押すと、汗が止まるという情報が!そこで、夏のプールで実験してみたところ、なんと、押した側の半分だけ、見事に汗が止まってしまったのです。実はこれは、汗を発する神経を遮断し、一時的に汗を止めるという裏技。押してから最初の数分間は確実に止まりますよ。

 
 
所のポイント汗を止めるには両脇をゴルフボールのようなもので押す!

 

 
人間科学編へ BACK NEXT

ジャンル別一覧日付別一覧

[目がテン!?ライブラリーフロントへ]