2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


絶品!?幻の味覚 タニシ  #496 99/09/05

 食欲の秋、そして実りの秋。稲穂がこうべをたれる田んぼの中、ひっそりとたたずむ貝、それがタニシ。しかし、そんなタニシが実は高級食材!美食家として知られたかの北大路魯山人も愛してやまなかったといわれています。
 
 そこでさっそく田んぼへとタニシ探しに出かけた矢野さん。ところが、探せどさがせど、田んぼにタニシがいません。これはいったいどういうこと?実は、タニシは農薬に弱く、現在はどんどん数が少なくなっているのです。そこで矢野さんは、山間の農薬を使っていない田んぼでタニシを探すことに。すると、いました!何をするでもなく、こっそりタニシはたたずんでいたのです。
 
子供を2匹背負ったタニシ  ところが、どうもタニシの数が少ない。そこで、タニシを大量に養殖しているという場所へと向かうことに。田んぼを改良して作られた養殖場にはタニシがうじゃうじゃ。しかし、タニシはいったいどうやって増えるのでしょうか?じっと観察していると…なにやら小さな貝がもそもそ出てくるではありませんか!これは卵胎生と呼ばれ、体の中で卵がかえり、ある程度大きくなってから産まれてくるものなのです。タニシの子供は少数精鋭、1年で30匹ほどが産まれます。
 
 
所のポイントタニシは子供を産む貝!

 
 タニシは藻などを削り取って、少しづつ成長していきます。そこで、タニシを藻がついた水槽の中に入れてみると、水槽を掃除するかのように食べ始めました!しばらくすると、見事に水槽がきれいになってしまいました。これは便利!さらに、緑色に染まった汚い水の中にタニシを入れておくと、みるみるうちに汚い水がきれいに!なんと緑色の正体である植物プランクトンをタニシが食べ尽くし、糞として底に蓄積していたのです。
 
 巨大なタニシがいると聞いて矢野さんがやってきたのは、九州。そこで目にしたモノは、馬鹿でかいタニシ。実はこれ、ジャンボタニシといって、食用として海外から近年導入されたもの。正確にはタニシではなく、スクミリンゴガイという種類の貝なのです。しかし、その生命力たるやタニシの比でないほどすごく、田んぼの稲を食べる食べる!農業の障害となり、有害動物に指定されてしまったのです。雑食性でなんでも食べ、貝なのに肺呼吸もしてしまい、さらにピンクの毒々しい卵で一気に増えるというとんでもないやつなのです。
 
 
所のポイントどう猛なジャンボタニシは驚異の生命力で爆発的増加!

 
タニシの味噌煮サザエ風  数々の探求の後、タニシを手に入れた矢野さん。ついに、美味なるタニシを調理するときがやってきました!北大路魯山人が愛した伝説の味を再現し、様々な方に試食していただいたところ、大好評!タニシはとてもおいしい貝だったのです。

 
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