【探偵事務所ネメシス】の記念すべき初仕事が描かれる初回第1話。
美神アンナ(広瀬すず)、風真尚希(櫻井翔)、栗田一秋(江口洋介)の元に、美しい女医・上原黄以子(大島優子)が駆け込んでくる。彼女の依頼は、自分の雇い主“磯子のドンファン”=澁澤火鬼壱が、「何者かに命を狙われているかもしれないので助けて!」というもの。
初の依頼を受け、意気揚々と火鬼壱の豪邸に乗り込むネメシス3人。ドンファンらしく、美しい恋人(愛人ではなく恋人ってところがかわいい)を6人もはべらせる超モテモテの火鬼壱だが、翌朝死体となって発見された。容疑者は依頼主である黄以子も含め7人の美女たち。さあ、天才助手とポンコツ探偵の腕の見せどころである!
――とざっくりストーリーを書くだけでも、ものすごい情報量。通常1話目は各キャラクターの自己紹介的な要素も大きいため、とかく説明することが多くなりがちだが、それらをテンポよくコミカルに描くのですんなり頭に入るのが嬉しい。しかしこのドラマ、とにかく全員のキャラが濃い。特濃と言っていい。【ネメシス】の3人はもちろんとして情緒がぶっ壊れ気味な女医=黄以子も、完全に『アブ刑事』な2人も皆一様に強烈で面白い。
加えてアンナと風真のかみ合わない凸凹感、そんな2人を謎の包容力で包み込む栗田。この3人のバランスが絶妙で、ラストの3ショットには思わず鳥肌が立つほどのワクワクを感じた。更に!オープニングとラストに差し込まれている“20年前の回想”。これが、気になる!
奥行のある画作り、贅沢なロケーションなどは、さすが入江悠監督という印象だが、1話にしてこんな豪華キャスト出しまくって大丈夫!?と余計な心配もしてしまう程、テレビドラマの枠組みを完全に超えた作品になっている。第2話が今から待ち遠しい。(文・遠藤薫)
初の依頼を受け、意気揚々と火鬼壱の豪邸に乗り込むネメシス3人。恋人6人が全員美女揃いというモテモテな火鬼壱に、栗田は渋い顔。だがパーティーの翌日、火鬼壱は“密室となった自室”で死体となって発見されてしまう!容疑者は依頼主の黄以子も含めたアリバイの無い7人の美女たち。そして全員に殺害の動機がある…天才助手・アンナとポンコツ探偵・風真は、初捜査にして、この難事件を解決できるのか!? そしてオープニングとラストに差し込まれる意味深な“20年前の回想”と“アンナの父親(仲村トオル)の姿”。すべての事件は、やがて、ひとつの真相にたどり着く――