2020年5月19日公開
症状があっても、なかなか病院に行きにくい夜中の時間帯や休日。こうした時間帯に特化した医療を行う医師たちの取り組みを取材しました(※5月18日時点の情報に基づく)。
「ファストドクター」という救急医療事業を立ち上げた菊池亮医師。
夜間と休日に特化した往診に加えて、先月からオンライン診療を始めました。
こちらは発熱と咳が4日間続いていると訴える40代の男性。
発熱を理由に病院の受診を断られたため、このオンライン診療を頼りました。
患者「ゴホゴホッ…、心配になって保健所に連絡したんですけど、自宅で安静するように言われまして。近くのクリニックにもいったんですけど、『発熱の患者はお断りしている』ということだったので…、ゲホゲホゲホ…」
菊池医師「だいぶ咳つらそうですね」
この日の深夜0時前には、ひどい寒気で“病院に行くことができない”という男性が受診。
患者「今、ちょっと寒くて…病院にいくのが厳しいと思って電話させてもらったんですが。しゃべるときに…ゲホ…咳がでだしちゃうので…ゲホゲホ…(かなり激しい咳)」
モニター越しで測った体温計の温度は39。1℃。
慎重に診察を続ける菊池医師。
菊池医師「(リンパ節が)腫れているような感じもありますか?」
患者「ゲホゲホ…いつもとの違いがわからないんですけど…」
患者に直接、触れられず、症状の確認が難しいことも多いオンライン診療。そこで、提案したのは・・・
菊池医師「 肺炎なのかどうかも含めて、きちっと検査した方がいいと思っています。往診チームに引き継ぎさせていただいて、ご自宅で対面での診察をさせて頂く」
直接、患者の自宅に向かう対面診療。電話で往診のチームに引き継ぎを行います。
菊池医師 「オンラインチームの菊池です。往診チームに引き継ぎしたいんですが…。念のためコロナウイルス感染症を疑ってきちっと感染防御をしてもらえればと思います」
対面診療が必要な患者の情報を、その日稼働している往診チームの医師に引き継ぐと、深夜でも車で患者の元へ急行します。
男性の診察を終え、往診チームの医師に話を聞くと。
往診チームの医師「呼吸状態も落ち着いてましたし聴診も問題ないと。念のため採血検査をして、症状を抑えるお薬、対症療法を行って終了しました」
男性は肺炎の可能性が低いことがわかりました。
こうした往診でこれまでに複数の陽性患者が確認されているといいます。病院へ行くのが難しい患者を救うために始まったこの取り組みについて、菊池医師は。
菊池医師「(オンライン診療は)適切に対面診療と組み合わせていくことが重要だと再認識したました。いわゆる“コロナ難民”みたいな患者さんもいらっしゃたと思いますが、そういった患者さんを救っていきたいという思いで取り組んでいます」
※2020年5月18日放送『 news zero』より
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