#782 『研磨炭』(19/6/23 放送)

石川県 輪島市

漆器の塗装面や金属を磨くときに使われる「研磨炭」。現在この研磨炭を作れる人は全国にも数えるほどしかおらず、商業ベースで生産しているのは「名田庄総合木炭」の木戸口さんだけ。完成した研磨炭はノコギリで切り、砥石で研いて面を整えてから、塗り面を磨く用途などに使う。完璧な面で磨く作業には研磨炭以上のものはないという。

#782

■ DIRECTOR'S COMMENT

世界で評価される輪島漆器の職人、その人を支える製炭師。これほど大事な人がいる事をこれまで私は知りませんでした。番組では紹介できませんでしたが、取材した製炭師木戸口さんの仕事は、なんと木を見つけ伐採するところから始まります。その後切った木は数年寝かされ・・・、と膨大な時間の中で研磨炭を作られています。本当に良い品は目に見えない所どころか、もっと遠い間接的な場所から時間と情熱が注がれていたのです。そしてその炭を使ってどれほど丁寧に漆器は磨かれて行くことか…。輪島の漆器を一度でいいのでそんな事を意識して、手にとってもらいたいなあと心底思いました。名田庄総合木炭の木戸口武夫さん、呂色師の大橋清さん、輪島漆器商工業協同組合の隅堅正さん、本当にありがとうございました。伝統とは何かを肌で感じる事の出来た素晴らしいロケでした。(村上宗義)

■ ACCESS

能登空港から輪島市まで車で約30分

PAGE TOP

PAGE TOP