#806 『猊鼻渓の運玉(げいびけいのうんだま)』(19/12/15 放送)
岩手県 一関市
舟下りの絶景で有名な猊鼻渓には「運玉(うんだま)」というものがあります。これは舟下りの折り返し地点にある岩のくぼみに運玉と呼ばれる素焼きの玉を投げ入れ、上手くくぼみに入れば願いが成就する(かもしれない)というもの。運玉には「福、縁、寿、愛、願、運、恋、絆、禄、財」の10種類の文字が彫られていて、それぞれご利益が異なります。猊鼻渓の渓谷からはそんな岩と運玉がぶつかる音が聞こえてきます。
■ DIRECTOR'S COMMENT
日本が観光に舵を切った事で、海外から様々な方が地方にも訪れています。今回、猊鼻渓に撮影へ行った時、台湾、香港、タイ、ベトナム・・・、様々な人たちと出会いました。観光客はそれぞれタイプが違い、一番賑やかだったのは台湾の方々、また静かに楽しんでいたのはタイやベトナムの方々。運玉販売所のお父さんは、遠くからでも見分けられると嬉しそうに語ってくれました。多くの人が訪れると街が賑わう、そのおかげか猊鼻渓では船頭さんの数も多いようです。これは結構素敵なお話。それによって「追分(舟の上で船頭さんが歌ってくれます)」などの文化も伝承されているのです。(これまで伝承が途絶えそうなものをずいぶん見て来たので。。)人が来るって本当に嬉しい事なんだと実感した撮影でした。(村上宗義)
■ ACCESS
東京駅からまで猊鼻渓駅まで電車で約3時間