#1026
『だんじりの彫刻』(24/4/7 放送)
大阪市 北区
だんじりとは豪華な地車を曳行し、地域の神社へ豊作や豊漁を祈願するお祭りで、大阪・関西を中心に、瀬戸内海沿岸から九州にいたる西日本で伝わる伝統行事です。だんじりの彫刻は魅力の1つと言われており、1台につき数百もの彫刻が施されている地車を、走る芸術品と表現する人もいます。彫刻は地車ごとに違うため、1つ1つを見て回るとさながら歴史絵巻をめぐるような楽しさがあります。この彫刻の良しあしが地車の価値を決めると言われており、新調する際は100年先も町の誇りにできるよう、町や彫師が最も力を入れる部分です。
■ DIRECTOR'S COMMENT
山車が豪快に街を駆け抜ける様で知られるだんじり祭り。大阪の岸和田が有名ですが、西日本で広く行われているお祭りなんだそうです。これまでだんじりの山車をまじまじと見たことがなかったのですが、細かく豪華な彫刻で飾られた木を組み合わせて作られていて、「動く美術館」とも呼ばれていることを今回初めて知りました。その彫刻は全て一点もので、彫刻師さんが四角い木材に、頭の中にある下絵を描き写しながら、立体的に彫り進めていく様はまさに職人技でした。一つの山車を作るのには数ヶ月かかるそうで、撮影時に作っていた山車は、今年9月のお祭りでデビューするそうです。今回だんじり映像をご提供していただいた西迫様もありがとうございました。(鈴木和宣)
■ ACCESS
「大阪天満宮駅」から「木彫前田工房」まで車で約6分