#1036 『水揚げ水車』(24/6/16 放送)

岡山県 津山市 中島地区

田植えシーズンを迎えた岡山県津山市で、昔ながらの水車が回り心地よい音を響かせています。津山市中島の用水路では2基の水揚げ水車が、涼やかな音を奏でながら回り、田植えを終えた田んぼへ水をくみ上げていきます。かつては7基の水揚げ水車が活躍していたそうですが、動力ポンプの普及とともに徐々に姿を消していき、現在は2基だけになっています。この2基は水車のある風景を守りたいと、田んぼの持ち主が手作りしたもので、古くなるたびに作り変えてきました。水車は辺りに水の音を響かせながら、美しい田園風景をより一層引き立てています。水揚げ水車は、稲穂が実る9月上旬まで回り続けます。

#1036

■ DIRECTOR'S COMMENT

以前は日本各地で見られた「水揚げ水車」ですが、今では数も少なく貴重な撮影となりました。昔ながらの原風景を残したいと地元の農家のみなさんに受け継がれ、約5年おきに檜や杉の木で新しい水車に作り替えています。水路の水嵩や回る速度で筒の中に入る水の量も変わるため、田んぼには毎日欠かさず足を運び調整をするそうです。心地良い水音と田んぼの稲を守りながら、秋の稲刈りまで続けられます。(亀井清行)

■ ACCESS

「院庄駅」から「津山市中島地区」まで車で約5分

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