#1050 『秋田杉桶樽』(24/9/22 放送)

秋田県 北秋田市

桶や樽つくりの歴史は古く、暮らしに密接に関わってきました。平安時代建造された秋田城跡からは桶などの破片が発見されています。秋田杉桶樽の特徴は、秋田杉の香りと優れた吸水性です。また、湿気に強く収縮が少ないため、狂いが少ない製品を製作することができることも特徴です。分濃度を調整するという独特の長所もあり、漬物を漬けるのにも適しています。秋田杉は木目も美しく、職人による丁寧な手仕事と共に、現代まで受け継がれています。

#1050

■ DIRECTOR'S COMMENT

天然秋田杉と呼ばれるのは250年以上自生したものに限られます。年輪の幅が狭く、美しい木目が特徴です。でも現在は伐採が禁止され、天然秋田杉の林は保護されています。では桶樽職人さんは天然秋田杉の木材をどうやって手に入れるのか?撮影でお世話になった伝統工芸士の佐藤さんによると、保護林に指定されていない山林で天然秋田杉が1,2本見つかることがたまにあり、それを原木市場での競争入札により仕入れるんだそうです。さらに佐藤さんは30年前から天然秋田杉の端材を集めていて、この先10年は作り続けられる分を確保しているんだとか。今では希少な天然秋田杉桶樽、ぜひ一度お手に取ってみてください。(千葉朋寛)

■ ACCESS

「桂瀬駅」から「桶樽工房 あき」まで徒歩で約15分

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