#1058 『豊国草履』(24/11/24 放送)

山形県 寒河江市

かつて山形草履で全国にその名を馳せた山形では、現在1社でのみ稲わら草履の生産が行われています。中でも「豊国草履」は、最高級品種「豊国」という酒米の稲わらのみを使い、今では数人となってしまった職人さんたちが江戸時代後期から続くといわれる製法で作る大変希少な草履です。その伝統と希少さから、大相撲の行司さんや歌舞伎、時代劇などで珍重されています。中でも行司さん用は、土俵の土が草履の目に入って滑ってしまわないよう草履の裏に特別に麻縄を縫い付けているんだそうです。今回は、日本の伝統文化を支える豊国草履が編み上げられる時の音に注目しました。

#1058

■ DIRECTOR'S COMMENT

撮影で伺ったのは、軽部草履。草履を編んでくださったのは御年87歳のベテラン職人さん。簡単に編んでいるように見えて、太さの違う稲わらを使って太さが均一に見えるように編むという熟練の技術が使われています。そして手塩にかけた草履が、大相撲の土俵で使われたり、歌舞伎の舞台などで使われることが、職人としての誇りだと教えてくださいました。(島袋みさと)

■ ACCESS

「JR山形駅」から「軽部草履」まで車で約30分

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